Le Mazel

●Mias/2003(ミアス:ヴィオニエ)2019年3月リリース

【2019年1月入荷】

やや濁りのある中程度の黄色。約16年経過しながらも甘酸っぱくフレッシュな果実を想像させる香りが感じられます。
揮発酸の高さは香りからも伺えますが、ブドウ畑で収穫をしながら白ブドウを頬張るような果汁感や甘み、それに似た果実味との調和が良く感じられ嫌味がありません。また、その酸があることでキレがある締りの良い飲み心地へと導き、アフターには仄かな乳酸のような円みと僅かな塩味が感じられます。暑い時期に体が欲するような甘酸っぱいチャーミングな味わいは、よく冷して頂くとついついもう1杯と手が伸びてしまうような魅力があるワインです。

●Charbonnieres/2015(シャルボニエール:シャルドネ)2019年7月リリース

【2019年1月入荷】王冠

濃い黄色。アップルパイのりんごやコンポートなどのような凝縮感のある果実の香りに、蜂蜜やべっ甲あめなどの香りが感じられます。
入荷当初は残糖由来の甘みを強めに感じましたが、5ヶ月の間に発酵が進んだことで弱めのガスが発生し、凝縮した果実の風味はそのままに調和のとれたほどよい甘さへと変化しています。細かく弾けるようなガスが舌先にあたり、深い果実香に焦がした糸飴(シュクレフィレ)のような仄かな甘い風味と芳ばしさ、淡いカラメルのようなほろ苦い風味が僅かに残り、鼻腔にはりんごのコンポートのような香りが抜けていきます。フルーツの印象もしっかりと感じられ、さきに述べたような複雑な要素も多くコクや奥行きのある深い味わいの両方を兼ね備え、ゆっくりと楽しめるやや辛口の仕上がりです。アルコールは14%と高くややボディーが厚く感じられますので、冷やしてお楽しみ頂くと口当たりが軽くスムーズに感じられます。

●Vin de Soif/2016(ヴァン・ド・ソワフ:グルナッシュ、カリニャン)2019年7月リリース

【2019年1月入荷】

鮮やかなやや軽めの赤色。グレナデンやクランベリーなどの赤系果実主体にブルーベリーのような黒系果実が混ざり合うような、フレッシュで甘酸っぱい果実香が薫り立ち、色合いや香りからもフルーティーで軽やかなイメージが浮かびます。熟した果実の果汁を想わせるほどよい甘さとジューシーさが、透明感のある酸と共に広がり、瑞々しく流れるような飲み心地で、エピスのような仄かなスパイス感が混ざり抑揚を感じさせます。ジェラルドの赤ワインは、(状態にもよりますが)最低2年は熟成させて瓶詰めされることが多いですが、このワインは2017年8月の瓶詰めで軽やかで早く飲めるようなタイプに仕上げています。(本人が思っていたよりは瓶詰め後ややしっかりとした印象になったそうですが)フルーティーで溌剌としたまさに喉の渇きを潤すような印象です。

●Larmande/2015(ラルモンド:シラー)2019年7月リリース【2019年1月入荷】

ルビー色。色調や香りからも繊細で軽やかな印象を受けます。赤い果実主体にアメリカンチェーリーやブルーベリーなどを想わせる果皮が黒系の果実香が混ざり、それに加え、バラやスミレなどの華やかさとカルダモンのような爽やかなスパイスやドライハーブの印象が僅かに混ざります。若干クリスピーなガスが舌先を刺激し、しっとりと優しい甘さが舌を包み込み、熟しながらも酸のある果実を頬張った時のような小気味良い酸が感じられ、軽やかで瑞々しい飲み心地です。
香りの印象よりも口中では一層香りを強く感じ、果実味は酸と熟した風味の両方を兼ね備え、赤紫蘇やスパイシーな雰囲気も相まって、若々しさだけでなく複雑さも伴った落ち着きを感じさせる味わいです。
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