La Cave des Nomades

2018年ヴィンテージ(10月の試飲会使用アイテム)今年の9月に入荷しておりますが、この年の印象は前年に比べソワフな仕上がりで、入荷して間もないこともありやや不安定なニュアンスが感じられました。
改めて約1年2ヶ月倉庫で寝かせた2017年ヴィンテージと比較試飲をし、硬さや果実味の乏しさなどが解消され、まとまりの良いこなれた味わいへと変化した2017年をリリースすることにしました。
2018年は今後の変化に期待し、もう暫く休ませることに致します。
●Pet Zeppelin/2017(ペット・ツェッペリン:マカブー80%、グルナッシュ・グリ20%)2019年リリース
【2018年9月入荷】王冠
中程度の黄色。柑橘や蜂蜜レモン、淡いパイナップル洋梨などの果実や蜜、白い花などが薫ります。口に含むと香りとは裏腹に甘さは控えめで、仄かに醤油の風味や鉄分、塩味を感じます。2口、3口と進めるうちに徐々に甘さや甘夏やグレープフルーツなどの柑橘の風味が増していき、杏やりんごが混ざり合うような果実味も加わります。キリッとした柑橘や新鮮なりんごのような酸が感じられ、細かなガスと共に軽快な口当たりで、中盤から香りに感じられた醤油や鉄分、べっ甲飴などの深みを感じさせる風味などが現れ、海を想わせる旨味が残ります。アタックからアフターにかけて印象の変化が感じられるスタイルです。

●L’Arlequin Errant/2017(ラールカン・エホン:カリニャン25%、グルナッシュ25%、メルロー25%、シラー25%)2019年リリース

【2018年9月入荷】
やや赤みがかったサーモンピンクの色合い。サクランボのコンポートやグレナデンなどの凝縮した赤い果実の香りに、デーツのようなドライフルーツを想わせる深みと火打ち石のような香りが僅かに加わります。抜栓直後は香りはやや控えめに感じられますが、口に含むと香りに比べフルーティーで甘酸っぱい風味が広がり、空気に触れ開いてくるとグレナデンや赤いりんご、新鮮なサクランボなど香りが増していき、フルーツキャンディを想わせます。ロゼの割には味わいや骨格はしっかりとしていますが、とは言え、香りの果実と調和の良い酸が終始感じられ飲み心地は軽やかです。酸はしっかりと役目を果たし、南の豊かな果実味や甘酸っぱさを感じさせながら冷涼感のある印象を受けます。フルーツキャンディーが溶けていくようなフルーティーな甘みが舌を包み込み、その上をスッとスムーズに通り過ぎていきます。

●Rhizomes des Sorcieres/2017(リゾム・デ・ソルシエル:グルナッシュ・グリ)2019年リリース

【2018年9月入荷】
仄かにオレンジがかった濃い黄色。赤肉メロンや黄色、オレンジ系の柑橘の果実香に白い花や若葉、ハーブの爽やかなニュアンスが加わります。充実した熟した果実味と華やかさ、それに似た甘い風味と芳醇な様子が広がり、綺麗で伸びやかな酸が全体のバランスを整え骨格やボディの厚みを軽く感じさせながらスムーズに喉へと導きます。また豊かな果実味に僅かながら感じられるピート香、仄かな塩味や柑橘のピールを想わせるほろ苦さなどがアクセントとなり複雑さを与えています。2日目以降も円い芳醇な果実味は健在で安定感があり、更に黄色い柑橘の印象が加わることで爽やかさがより楽しむことが出来ます。

●Le Pirate qui Chante/2017(ル・ピラート・キ・シャント:グルナッシュ)2019年リリース

【2018年9月入荷】
仄かにオレンジがかった濃い黄色。赤肉メロンや黄色、オレンジ系の柑橘の果実香に白い花や若葉、ハーブの爽やかなニュアンスが加わります。充実した熟した果実味と華やかさ、それに似た甘い風味と芳醇な様子が広がり、綺麗で伸びやかな酸が全体のバランスを整え骨格やボディの厚みを軽く感じさせながらスムーズに喉へと導きます。また豊かな果実味に僅かながら感じられるピート香、仄かな塩味や柑橘のピールを想わせるほろ苦さなどがアクセントとなり複雑さを与えています。2日目以降も円い芳醇な果実味は健在で安定感があり、更に黄色い柑橘の印象が加わることで爽やかさがより楽しむことが出来ます。

●Vagamonde/2017(ヴァガモンド:グルナッシュ、カリニャン、ムールヴェードル)2019年リリース

【2018年9月入荷】
僅かに紫がかった深いガーネット色。レーズンやプルーンなどのドライフルーツ、カシスリキュールやブルーベリージャムを想わせる凝縮した果実の香りが豊かに薫ります。香りの凝縮感に比べしなやかなミディアムタッチで、ざらつきがなく瑞々しささえ感じるスムーズな飲み心地で、ほどよい甘さとフランボワーズソースを想わせる締りのある赤い果実の風味、ビターカカオやそれに似たタンニンが混ざり合い、密度の高さを感じさせるエキス感が口中に膨らみます。時間と共に紅茶のフレーヴァーが現れ、華やかで魅力的な雰囲気が増していきます。今後の熟成で、更に繊細でエレガントな印象が引き出され、また複雑さの伴う奥深い味わいへと変化していく期待が湧きます。
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