Pierre Rousse

●Serenade/2011(セレナード:シャルドネ)白 2020年12月リリース

【2020年5月入荷】
パイナップルやグレープフルーツジュースのような薄濁りのレモンイエロー。文旦やレモン、グレープフルーツなどの黄柑橘に加え、八朔や夏みかんなどの引き締まった柑橘の香り、それらのピールを想わせるほろ苦さやヴェルヴェンヌなどハーブの爽やかな印象、パイナップルの熟した果実の香りがジューシーなイメージを与えてくれます。香りからは揮発酸の印象を受けますが、口に含むと柑橘の粒が弾けるような風味と酸、パイナップルの仄かな甘酸っぱさなどが混ざり、不思議と調和がとれており嫌味に感じられません。アフターには天草など海のような旨味や仄かにくるみの薄皮のような芳ばしさ、塩味が残ります。まさにピエール・ルッス節炸裂で、引き締まった柑橘を想わせる風味と旨味ののった味わいです。外気温が低いこの時期は冷やし過ぎるとシャープな印象を強く感じますので、果実の風味や甘み、優しいタッチが引き出される室温でお飲みいただくことをお勧めします。昆布だしを使いポン酢などで頂く鱈ちりや豚しゃぶなどの鍋料理、バターを使った牡蠣や白身魚のソテーなどと相性良く楽しめるでしょう。
抜栓して2時間程度までは柑橘やパイナップルなど最初に感じられた果実の風味が勝る味わいですが、ピエール・ルッスの白ワインは時間の経過とともに緑がかった緑茶のような色合いに変化していき、天草のような旨味感の風味が強まるような印象を受けます。私個人の見解としては、抜栓後2〜3時間以内で楽しんで頂く方が果実味溢れる風味と柑橘のようなキリッとした酸のバランスを感じて頂けると思います。
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