Christian Venier

●Gris Gourlaouen/2019(グリ・ゴーラウェン:カベルネ・ソーヴィニョン、ムニュ・ピノ、ピノ・ドニス)ロゼ 2021年3月リリース

【2021年2月入荷】
ほんのりとオレンジがかった淡いピンク色。桜が咲き始め、木々が少しづつピンク色に染まっていく頃のワクワク感を想い起こさせるような色合いで、赤いプラムや姫林檎、さくらんぼや苺、桃やネクターをイメージさせるような果実香がふわりと薫り、バラの花のような香りがアクセントとなり華やかな様子を感じさせます。ピリピリと微細なガスが舌先を刺激し、そのクリスプ感は澄んだ酸と共に溌剌とした元気な印象を抱かせながら軽快に口中へと進んでいきます。香りに感じられたフルーツの風味、新鮮なりんごの果汁感を想わせる瑞々しさとフルーティーな酸がほどよく混ざり合い、キュッと引き締まった甘酸っぱい味わいが広がります。スッキリとしたアフターながら優しい果実の香りが仄かに鼻腔に抜け、後ろ髪を引かれるような愛らしさを感じさせます。
Cheverny  Les Hauts de Madon Blanc/2019(レ・オー・ド・マドン・ブラン:ソーヴィニョン・ブラン60%、ムニュ・ピノ40%)白
2021年3月リリース
【2021年2月入荷】
淡い黄色。白桃のような芳醇な香りに青りんごや柑橘の爽やかな果実香が加わり、思わず薫りの元を探し顔を近づけてしまうような華やかな印象を受けます。口に含むと白桃や洋梨、青りんご、仄かにフレッシュハーブを想わせるような爽快感を感じさせ、軽快な飲み心地で気づけばすっと喉へと流れ落ちる岩清水のような印象です。香り高きフルーツの風味に軽快な酸、皮ごと頬張った白葡萄、日向夏や晩柑など和柑橘を想わせる優しい清々しさと果皮のほろ苦さが仄かに感じられ、全体の印象はスッキリとしながら、香りや風味、味わいに抑揚が見られる仕上がりです。
●Les Perrierres/2019(レ・ペリエール:ムニュ・ピノ)白 2021年3月リリース
【2021年2月入荷】
中程度の黄色。りんごや洋梨の熟した果実香を主体に、白いメロンや甘夏、黄柑橘などの香りが加わります。ほんのりと甘みが舌に残るような穏やかなタッチで、張りのある酸が感じられることから飲み心地はスッキリとしながらも、ふっくらと柔らかい果実の風味が口中に留まります。喉へと流れていく間に、果実味に加え飴に軽く火を入れたような芳ばしい風味が僅かに感じられ、少し円みを帯びた柔らかい印象とコクを与えます。その後、鼻腔には柑橘の果皮の香りを加わえたようなりんごや洋梨のコンフィチュールの香りが抜けていき、果実味とほどよい旨味を感じさせる優しい辛口の仕上がりです。
Cheverny Les Hauts de Madon Rouge/2019(レ・オー・ド・マドン・ルージュ:ピノ・ノワール70%、ガメイ30%)赤 2021年3月リリース
【2021年2月入荷】
鮮やかなルビー色。水滴が弾くような新鮮で完熟した赤い果実主体にコンフィチュールやドライフルーツの凝縮した香りが混ざり合うような香り。滑らかな口当たりで、果実の充実した風味を感じさせながら清らかな飲み心地で口中に大きく広がります。タッチは軽やかでアタックの果実味も若々しく真っ直ぐな印象ですが、徐々に上品で無垢な果実の風味の中に、ナツメグやクローブなどのスパイス香がほどよく加わりリズムが生まれ動きが感じられ、クレッシェンドのように広域に広がっていきます。時間の経過でより充実した果実のエキスが深まり、ビターカカオのような風味も現れ要素が幾重にも重なっていくようで、若さもありつつ上品、骨格、芯のある雰囲気を感じさせるワインです。
Cheverny Rouge Pierre aux Chiens/2019(ピエール・オー・シアン:ピノ・ノワール)赤 2021年3月リリース
【2021年2月入荷】
やや淡いルビー色。ソフトドライの赤い果実と新鮮な果実が入り混じるような果実香に、紫の花やお香といった品のある華やかな香りが感じられ、香りや色合いから軽やかながらも落ち着いた印象が見受けられます。また、土や根菜のような大地に近い香りも伺え、華やかな中に素朴な雰囲気が混ざります。伸びやかな酸は体へ染み込むように軽やかに導き、雑味のないシルキーな質感、角のない円みのあるしなやかなタッチで、赤い果実の果汁が滲み出てくるように広がっていきます。アフターにかけ、凝縮したドライフルーツのような緻密な果実味、クローブのようなスパイスが現れ奥行きが感じられます。エネルギーを感じさせるしっかりとした酒質と複雑性、ピュアで繊細な果実味が調和よく絡み合い、若々しく清楚な印象と凛として芯のしっかりとした落ち着きの両面を兼ね備え、今後の熟成での変化にも大きく期待が湧く仕上がりです。
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