Bruno Vacon – Les Innocents

●A la Volette/2020(ア・ラ・ヴォレット2020年:リースリング)白 2023年12月リリース

【2023年4月入荷】
ダイレクトプレスした後、ステンレスタンクで1年間発酵と熟成。
やや濃い黄色。りんごのコンポートや蜜、黄プラム、黄柑橘のピール菓子などやや充実感のある果実香に、華やかな白い花やメレンゲ菓子、火打石のニュアンスが感じられます。舌先を優しく包み込むような仄かな甘やかかさが感じられ、張りのある凛とした酸がメリハリを与え、緻密感のある果実の風味を支えながら伸びやかに広がります。アフターにかけて天草など海をイメージさせる旨味感や僅かな塩味、ホップや柑橘ピールのほろ苦さなどの風味が現れ、抑揚が感じられます。フローラル系のかぐわしさが溶け込む芳醇な果実味に、シャープな酸や旨味などが調和したまろやかな辛口の仕上がりです。
●En Fraternite/2021(オン・フラテルニテ2021年:リースリング50%、ピノ・ブラン50%)白 2023年12月リリース
【2023年4月入荷】
それぞれダイレクトプレスした後、ピノ・ブランは400Lの樽、リースリングはステンレスタンクで1年間発酵と熟成。瓶詰め前にブレンド。
Fraternityとは「兄弟の真柄、友愛」という意味。フランスとドイツ品種を半分ずつブレンドしたため、フランス軍とドイツ軍の和睦を象徴する意味としてこの名前をつけました。
レモンイエローの色合い。黄色の和柑橘やマスカット、レモンピール、ヴェルベンヌ、ローズマリーなどを想わせる爽やかな香りに、洋梨やりんごのコンポート、淡いパイナップルを想わせる充実感のある果実香が混ざり合います。加えて、シュクレフィレや火打石の芳ばしいニュアンスが感じられます。ピリピリと舌先をかすめるガスが若々しい様子を伺わせ、皮ごと白葡萄を頬張ったようなフレッシュな清涼感や瑞々しさが口中へと弾け、豊かな果実味が大きく膨らみます。伸びやかな酸と僅かな塩味が全体を引き締めながら溌剌とした印象や抑揚をつけ、フルーティーな風味を引き立てます。アフターにかけて爽快感のある果実味に少し乳酸的なまろやかさが現れ、柔らかかく円みのある様子を与え旨みが残ります。
●Ou coule une Riviere/2020(ウ・クール・ウヌ・リヴィエール2020年:リースリング80%、ピノ・グリ15%、アルバン5%)白 2023年12月リリース
【2022年5月入荷】
ダイレクトプレスした後、ブレンドしてステンレスタンクで1年間発酵と熟成。
やや淡い黄色。りんごのコンポートや蜜、蜂蜜、黄柑橘ピール菓子などやや充実感のある果実の香りに、仄かに乳酸的なまろやかさや火打石などの香りが伺えます。爽やかさと緻密で芳醇な果実の風味が溶け込み、滑らかなテクスチャーで広がっていきます。口中に膨らむ中で充実感のある果実のほどよい甘やかさやフルーティーな印象に、仄かに感じられる擦りおろしりんごの風味、クレームブリュレのようなまろやかで芳ばしい風味がコクや深みを与えます。雑味のない澄んだ飲み心地、それでいて重心はやや低くエキスの詰まった果実感がしっかりと伝わり、心地良いリッチ感と旨みが絡み合う味わいが長く続きます。
●Apeiron/2020(アペイロン2020年:ピノ・グリ70%、山葡萄30%)ロゼ 2023年12月リリース
【2022年5月入荷】
ダイレクトプレスした山葡萄のジュースに全房のピノ・グリを4日間マセラシオン。ステンレスタンクで1年間発酵と熟成。
やや赤みがかった淡いオレンジ色。チェリーコンポートや熟したプラム、苺やいちじく、なつめなどのドライフルーツなどやや充実感のある果実の香りに、バラのドライフラワーやドライハーブ、シナモンなどのスパイス、木の皮を想わせる香りが加わり、複雑性に富んだ印象を受けます。凝縮感やコクのある香りではありますが、飲み心地は繊細で瑞々しささえ感じられます。ドライフルーツの甘やかさを想わせる風味と新鮮な赤い果実の果汁のような清らかさが溶け込み、沁み込むように広がります。徐々にレーズンやいちじく煮のコク深い風味、クローブやシナモンなどのスパイス、フュメ香などのニュアンスが重なり複雑みを帯びてゆき、奥行きが感じられます。冷涼感のある伸びやかな飲み心地で、ほどよい骨格や充実感、旨みや複雑性のある辛口の仕上がりです。
by
関連記事