Arnaud Chapuis

●Ouverture blanc Maceration/2022(ウーヴェルチュール・ブラン・マセラシオン2022年:アリゴテ)白 2025年4月リリース

【2024年2月入荷】
全房で3週間マセラシオン。樽で10ヶ月間の発酵と熟成。
やや淡いオレンジ色。アプリコットや黄プラム、黄桃、金柑のコンポート、安政柑などの果実に、金木犀を想わせるかぐわしさ、バニラ香、ハーブティー、黄柑橘ピールのニュアンスが加わります。伸びやかで流れるように口中へ広がり、甘酸っぱい黄色果肉の果実味に旨味が溶け込み、大きく膨らみます。次第に香り高い花々の華やかさ、深みを与えるハーブや柑橘ピールの爽やかなほろ苦さ、桃の果皮のような微細なタンニンが重なり、複雑性や抑揚が感じられます。アフターにかけてバニラの風味が現れ、まろやかで優しい味わいと奥行きのある印象が長く続きます。
●Ouverture rouge/2022(ウーヴェルチュール・ルージュ2022年:ピノ・ノワール)赤 2025年4月リリース
【2024年2月入荷】
全房で5週間のマセラシオン。ステンレスタンクで10ヶ月間の発酵と熟成。
僅かに濁りのあるルビー色。ドライ苺の充実感や甘やかさ、赤いベリーソースの緻密な香りに、ドライフラワー、土などのニュアンスが加わり、落ち着いた印象を受けます。凛とした酸がメリハリや全体に輪郭を与え、角が取れたしなやかなミディアムタッチで、優しい甘みを伴うエキスが詰まった果実味にお香やドライフラワーなどの風味が溶け込み、しっとりと口中へ沁み渡ります。奥ゆかしく、素朴で温かみのある雰囲気を持ち、それでいてアフターにかけて仄かにビターな風味が加わることで、ほどよい骨格や芯のしっかりとした様子が伺えます。この先の熟成でさらに上品で繊細な様子に磨きがかかり、複雑性のある味わいが引き出されていくことでしょう。
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