Claudiu Dumea
*ドイツとフランスのハイブリットのような印象を受ける、柔らかく果実味に溢れながらもシャープな酸と土壌由来の鉱物的なニュアンスが調和したスタイルです。
今回ご案内の2アイテムともに、抜栓直後から豊かな果実味とキレのある酸が溶け込む味わいを感じられますが、時間の経過とともに香りや果実味が一層豊かに広がり、さらに旨味が増して味わいにより深いまとまりが感じられます。数日にわたりゆっくりお楽しみいただけますので、グラスワインなどのご提供にも最適な仕上がりです。
●Bianco/NV19〜21(ビアンコNV19〜21:リースリング、ヴァイスブルグンダー、ミュスカ 、ミュラートゥルガウ他)白 2025年11月リリース
【2023年11月入荷】
ドメーヌが所有する全ての白葡萄を使用。リースリングとヴァイスブルグンダーはダイレクトプレス。ミュスカ、ミュラートゥルガウ、ショイレーベ、ゲヴェルツトラミネール、グラウブルグンダー、シルヴァネールは、それぞれの品種特性に合わせて全房で3〜14日間マセラシオン。ブレンド後に2019年と2020年は樽で1年間発酵と熟成を経た後、さらにステンレスタンクで熟成。2021年は樽で8ヶ月間の発酵と熟成。2022年の春に全てのヴィンテージをブレンドして瓶詰め。
薄濁りの中程度の黄色。熟した晩柑や日向夏、じゃばら、パッションフルーツなどの爽やかな果実に、やや充実感のある柑橘のピール菓子やマーマレード、ジャスミンやクチナシといった白い花の甘やかな香り。加えてローズマリー、レモンバーベナ、柑橘ピール、みかんの葉の清涼感やほろ苦さ、火打石のニュアンスが調和します。口に含むと、角の取れた優しい甘酸っぱさが瑞々しく広がり、シャープで張りのある酸が全体を引き締めながら、凛とした佇まいを感じさせます。ふっくらとした甘やかな果実味に、仄かに青みを帯びたハーブや柑橘の爽やかさが絡み合い、じんわりと滲むように旨みが重なりながら大きく膨らみます。そこに、ホワイトティーやフローラルの華やかさが溶け込み、上品で洗練された印象をさらに引き立てます。アフターにかけて、塩味やピールのほろ苦さが感じられ、豊かな果実の風味を際立たせながら、全体に端正で引き締まった余韻をもたらします。



●Riesling/2020(リースリング2020年)白 2025年11月リリース
【2023年11月入荷】
ダイレクトプレス。500Lの樽で1年間の発酵と熟成。
仄かに青みがかった中程度の黄色。文旦や晩柑、日向夏、早生みかん、ライム、パッションフルーツといった爽やかな果実に、レモンバーベナや若葉の清涼感、レモンピールや内皮のほろ苦さ、クチナシの花のふっくらとした甘やかな香りが重なります。そこに煙や火打石のニュアンス、わずかなペトロール香が加わり、香りに奥行きを与えます。舌先をかすめるガスが感じられ、ほどよい甘みを伴う爽快感のある果実味に、一直線に先へと導くような張りのある酸が溶け込み、口中へと清らかに広がります。マーマレードやピール菓子の優しい甘やかさに、黄色や青の柑橘の爽やかさと溌剌とした酸を持つパッションフルーツのトロピカルな風味が調和し、口中を満たします。次第にフレッシュハーブ、柑橘ピールや白葡萄の果皮を想わせる小気味よい青みを帯びた清涼感やほろ苦さが重なり、全体に抑揚をつけ、フルーティーでスッキリとしながらも、旨みがたっぷりと詰まった味わいが長く余韻に続きます。



2025-10-31 by 
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