Amaury Beaufort

●Le Jardinot/2021(ル・ジャルディノ2021年:ピノ・ノワール)白泡 2025年12月リリース

【2025年9月入荷】
2019年ヴィンテージの構成は、ピノ・ノワールとシャルドネのブレンドですが、2020年及び2021年ヴィンテージはピノ・ノワール100%で醸造されています。天候が19年に比べて温暖で収穫量も少し多く、葡萄のPhが高めになったことで、ボディのあるシャルドネは使わない方が良いとの判断でした。0.6haのキンメリジャン土壌(樹齢60年のピノ・ノワール)例年完全無添加で醸造しておりましたが、このヴィンテージは衛生面に懸念がありプレスジュースにSO2を10ml/L添加しました。フードルで23ヶ月間の発酵と熟成。2020年の果汁から培養した酵母を加え、15ヶ月間の瓶内二次発酵と熟成を経て、202410月9日にデゴルジュマン。ドザージュなし。
前回の2020年ヴィンテージは、アタックから感じられるふくよかな果実味や甘み、穏やかな酸が印象的でしたが、今回のヴィンテージは対照的に、アモリーらしい凛としたシャープな酸が際立ち、フレッシュ感と華やかな果実味が調和したのびやかな辛口の仕上がりです。
仄かにピンクがかったやや濃い黄色。海外の小ぶりなりんごや青りんご、安政柑、フランボワーズといった溌剌とした果実に、みかんのコンポート、蜂蜜、赤い小さなバラ、火打石のニュアンスが加わり、僅かに乳酸的な印象も感じられます。舌の上を弾むようなきめ細かな泡とともに、新鮮なりんごやフランボワーズを想わせる引き締まった酸が全体を支えて輪郭を描き、包容力を感じさせながら、軽快に口中へと果実味を誘います。泡がほどけるにつれて、フレッシュなりんごや和柑橘の生き生きとした果実味に、蜂蜜のコクのある風味や乳酸的なまろやかさ、バラのような華やかさが重なり、旨みが詰まった緻密な味わいがクレッシェンドのように広がります。鼻腔にはフランボワーズを想わせる香りがふわりと抜け、さらにエレガンスを際立たせ、気品のある余韻が長く続きます。
●Le Jardinot Lot2/2019(ル・ジャルディノ・ロット2:2019年:ピノ・ノワール、シャルドネ)白泡 2025年12月リリース
【2025年9月再入荷】
2024年4月に販売いたしましたアイテムの再入荷となります。打栓しているコルクの違いで、前回は熟成が進むのがやや早いオレーを使用しておりましたが、今回は熟成が緩やかに進むコルクサプライを使用しております。現状では、味わいに大きな違いは感じられません。
0.6haのキンメリジャン土壌(樹齢60年のピノ・ノワール)と0.28haのポルトランディアン土壌(樹齢10年のシャルドネ)フードルで発酵後に500Lの古樽で10ヶ月熟成。瓶詰め前の数ヶ月間は再びフードルで寝かせて仕上げる。合計で22ヶ月の熟成後に、2020年の果汁から培養した酵母を加え、17ヶ月間の瓶内二次発酵と熟成を経て、2022119日にデゴルジュマン。ドザージュなし。亜硫酸無添加。

黄金色。りんごの蜜やアカシアの蜂蜜、擦りおろしりんご、レモンバーベナ、オレンジや白の花々の華やかさ、僅かなビターカラメルや火打石の芳ばしさなどの熟成由来の深み、仄かに酸化的なニュアンスが調和して漂います。繊細で柔らかな泡が液中にほどけ、ややコクのある風味がふっくらと口中に広がります。アタックは安政柑などの和柑橘の風味とメリハリのある小気味良い酸が絡み合いスッキリとした印象。口中に留まる風味には、次第に蜂蜜やりんごの蜜、擦りおろしりんご、アーモンドの皮を想わせる芳ばしさ、乳酸的なまろやかさや旨みが折り重なり、深みと奥行きが増していきます。アフターにはフランボワーズのような赤い果実の愛らしさや華やぎのある上品な風味がふわりと現れ、コク深い味わいの中にエレガントな印象を残します。凛とした酸が全体を支えながら輪郭を与え、その中心の液体は非常に柔らかく緻密な果実と多彩な要素が絶妙に溶け込み、ガスが完全に抜けてからは、原酒そのものの魅力が一層引き立つほどの仕上がりです。
●De Quoi Te Meles Tu? MAG /1500ml/2021(ドゥ・クワ・チュ・メレ・チュ?・マグナム2021年:ピノ・ノワール)ロゼ泡 2025年12月リリース
【2024年6月入荷】
0.35haのキンメリジャン土壌ピノ・ノワール100% 、友人からビオの葡萄を購入したもの。
全房で5日間マセラシオン。フードルで発酵後に500Lの古樽で10ヶ月間熟成。2022年の果汁から培養した酵母を加え、15ヶ月間の瓶内二次発酵と熟成を経て、2023年10月26日にデゴルジュマン。ドザージュなし。亜硫酸無添加。マグナムのみの醸造となります。
オレンジがかったやや淡い赤色。苺やフランボワーズ、りんごなどの新鮮な印象とドライフルーツの凝縮感が調和した香りに、生花やドライフラワーのバラを想わせる上品なニュアンスが加わります。パチパチと弾ける音が心地よく耳に響き、柔らかく繊細な泡立ちで、ふっくらと果実味を口中に広げます。馴染むように泡が溶けるとともに、苺のコンフィチュールやフランボワーズの華やかで甘酢っぱい果実味、小気味よくフレッシュ感のあるりんご酸が絡み合う可憐な様子にドライフルーツや乾燥させた花々の凝縮感やたおやかさが重なり、深みや複雑性を与えています。アフターにかけて、仄かに青みがかった風味が艶やかさや抑揚をつけるように感じられ、気品に満ちたほどよくリッチな風味が余韻に長く続きます。繊細なガスは4〜5日間持続しますが、2〜3日中が果実味の充実感や複雑性のバランスが非常に良く、魅惑的でエレガントな味わいをお楽しみいただけると思います。
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