Eric Fimbel et Lydia Houillon – Fimbel Houillon

エリック・ファンベル&リディア・ウイヨン (ファンベル・ウイヨン)

エリックとリディアは、2020年よりアルボワの隣町グロゾンでワイン造りをしています。ウイヨン家の長女であるリディアは、メゾン・ピエール・オヴェルノワの当主エマニュエル・ウイヨンの妹であり、同じくジュラで2011年からワインを造るアデリーヌ(ルノー・ブリュイエールのパートナー)、そして南ローヌで2017年からワインを造るオーレリアンの姉にあたります。
両親は1970年頃からワイン造りを始めたピエール・オヴェルノワと深い交流を持ち、リディアは兄妹と共に幼い頃から畑仕事を手伝い、ワインに囲まれた豊かな環境で育ちました。一方のエリックにはウイヨン家のようにワインと共に育った背景はありませんが、とても職人気質で、物事を徹底して突き詰める生産者です。二人が出会った当時、エリックは鉄道関係の仕事に就いていましたが、フライフィッシングの元フランスチャンピオンでもある彼は、人生を注げるに値する新たなキャリアを模索していました。リディアとの出会いを機に、ルノー・ブリュイエールとアデリーヌ・ウイヨンとの親交を深め、ワイン造りの世界に魅了されたのでした。その後3年間、ルノーとアデリーヌのもとでワイン造りを学んだ後、2018年に彼らから*モンティニー・レ・ザルシュールの小さな区画を引き継ぎました。

*モンティニー・レ・ザルシュール:ミッシェル・ガイエやステファン・ティソが拠点にするアルボワの隣町で、トゥルソーの最適地とされる。

そして2020年に独立を果たしましたが、畑の取得が難しいジュラにおいて、現在(2025年時点)所有する畑はわずか1.6haにとどまります。ドメーヌとしては十分な規模に及ばず、さらに2018年以降は3ヴィンテージにわたり遅霜による壊滅的な被害を受け、極端に少ない収穫量に直面してきました。生活を犠牲にしてでも優れたワイン造りをする覚悟を持つ彼らが、ワイン造りにおいて最も重視していることは凝縮感。その根底にあるのは単位収穫量で、天候に関わらず、低収穫量を貫いています。ルノー&アデリーヌと同様、剪定は短く、摘芽(不要な芽を手作業で取り除く作業)も徹底して行っています。収穫時の選果も極めて厳格で、醸造には健全なぶどうのみを使用し、ウイヨン家として当然のことながら、亜硫酸の添加もしません。この妥協なき姿勢は、醸造の最後まで明確に表れています。たとえば2021年のサヴァニャンは、2023年夏の時点では2年間の熟成を経てすでに十分に美味しく仕上がっており、加えて他にリリースできるワインがなかったにも関わらず、彼らはそれを更に一年熟成させる決断を下しました。「理由は、更にクオリティを高めたいから」とエリックは言いました。その一年後に再度試飲した際は、その決断が生んだ違いの大きさにとても驚かされました。彼らのワインには、凝縮感を超えた秀逸さと、ワインに求めるものがまるで鏡のように写し出されているように感じられます。仕事にとことん厳しく向き合う姿勢から生まれるものなのでしょう。白ワインを例にとれば、硬質なミネラル感、口中の奥深くまで揺るぎなく伸びる芯の太い酸、雑味のない洗練された透明感が印象的です。まさに一切の妥協を許さない精緻な造り込みを体現した味わいです。

エリックとリディアは、今後間違いなくジュラを代表する造り手となっていくことでしょう。

【ドメーヌについて】

アルボワ周辺に1.6haの畑を所有。代表的な区画はミッシェル・ガイエやステファン・ティソが拠点を構えるモンティニー・レ・ザルシュールに位置し、サヴァニャン、プルサール、そしてトゥルソーを栽培する。その他はガメイをはじめ、土着品種のアン・ファリネなども扱う。醸造は白赤いずれもとてもシンプルな方法を採用。

白はダイレクトプレス後、228L〜300L樽で最低18ヶ月間発酵と熟成。期間中、バトナージュや澱引きなどの介入は一切行わない。

赤は除梗してマセラシオン、明るい果実味よりもタンニンやボディを引き出すため、その期間は多くの場合30日間を超え、75日間とジュラでは比較的長く抽出することもある。プレス後の発酵と熟成は、ステンレスタンクまたは228~300L樽を使用する。

造られるすべてのワインは、亜硫酸を含む添加物を一切使用しない「Vin pur jus(ヴァン・ピュール・ジュ / 果汁が発酵しただけの純粋なワイン」。

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