Christian Venier

●Cheverny Blanc Les Cartries/2018(レ・カルトリー:ソーヴィニョン・ブラン、フィエ・グリ、ムニュ・ピノ)白 2020年5月リリース

【2020年3月入荷】
やや濃い黄色。擦りりんごや洋梨、黄色の柑橘やみかんなどの果実香に蜂蜜や糸飴のような僅かな芳ばしさ、干草などの深みやコクを想わせるような香りが加わります。舌先にまろやかな甘みが感じられ、熟したソーヴィニョン・ブラン由来の果実味とドライハーブや干し草のような風味、それに若干早めに収穫したフィエ・グリとムニュ・ピノ由来の酸、僅かに感じるミルキーな風味が軽さと旨味を与えています。膨らみのある風味と深みのあるしっかりとした味わいが口中に押し寄せ、それと共に軽い飲み心地へとバランスをとりながら進む酸が感じられ、擦りりんごや淡い芳ばしい風味を引き立てます。喉に差し掛かる頃に、ドライアプリコットをかじったような甘酢っぱいキュッとした酸が舌先にすっと現れ、それがしっかりとした味わいに小気味好いアクセントを与えることでリセットさせるような印象を感じさせ、次の一杯に手が伸びます。
●VdF Blanc Les Perrierres/2018(レ・ペリエール:ムニュ・ピノ)白 2020年5月リリース
【2020年3月入荷】
中程度の黄色。新鮮なりんごやパイナップルのコンポートシロップ、黄色の柑橘のほろ苦さ、加えて仄かに日本酒のような酵母を想わせる香りが混ざり合います。辛口ではありますが、豊かな果実味があることで口当たりはまろやかで、フルーティーな甘酸っぱさが優しくゆっくりと広がります。日本酒のようなコクとチーズのような旨味がじんわりと溢れるように感じられ、アフターには新鮮なりんごの風味や塩味、僅かに乳酸的な円みが残ります。旨味やコクなどの円みだけでなく、ふわっと熟した果実の風味に酸も一定に感じられることで、タッチに軽さを与えています。
●VdF Blanc La Plante aux Loups/2018(ラ・プラント・オー・ルー:シャルドネ)白 2020年5月リリース
【2020年3月入荷】
やや淡い黄色。洋梨や白桃、淡いパイナップルなど甘やかな果実香、それに加えレモンの蜂蜜漬けや柑橘の葉、フレッシュハーブなどが僅かに香ります。香りの果実を使ったフルーツポンチや仄かな蜂蜜の風味と残糖を感じ、フルーティーでジューシーな優しい甘みが感じられます。残糖がありますが、柑橘のような酸や爽やかに薫る葉やハーブ香などと共に広がり、アタックの甘みに比べ口中ではボリューム感が抑えられ、アフターに若干の塩味が残り引き締める効果を感じます。室温では甘みや芳醇な様子が膨らみますが、冷やして頂くと酸と甘みがマッチしスッキリとした印象を楽しむことができます。南国フルーツの果汁や甘み、果実をぎゅっと絞ったようなシズル感をイメージするように風味が広がります。
●Cheverny Blanc Les Hauts de Madon/2018(レ・オー・ド・マドン・ブラン:ソーヴィニョン・ブラン、ムニュ・ピノ)白 2020年5月リリース
【2020年3月入荷】
中程度の黄色。発泡というわけではありませんが、抜栓時瓶底から細かなガスが何本もの列となり上がってきます。新鮮な青りんごや洋梨を想わせる爽やかな果実香が感じられます。パリッとしたりんごから弾けるような引き締まった酸が香りの果実や文旦のような柑橘などの風味と相まって、爽やかさと充実したフルーツ感溢れる味わいが広がります。若々しく溌剌として馴染みやすく、スッキリとした印象です。口当たりは軽快でアフターにかけて果実の様子が膨らんでいき、鼻腔にはりんごと白桃が混ざり合ったような、熟した果実の甘やかな香りが抜けていきます。
●Cheverny Rouge Le Clos des Carteries/2018(ル・クロ・デ・カルトリー:ガメイ)赤 2020年5月リリース
【2020年3月入荷】
鮮やかな中程度の明るい赤色。クランベリーや苺などをドライフルーツにしたような凝縮した赤い果実の香りに、クローブやナツメグのようなスパイス香が仄かに感じられます。口中では赤いドライフルーツだけでなく僅かに黒系果実も混ざり合うような凝縮した果実味に、ザクロなどがプチっと弾けるようなピンと張りのあるような伸びやかな酸が合わさり、軽さや溌剌とした雰囲気が加わります。引っ掛かりのないスムーズな軽い飲み心地で、アタックの若々しく澄んだ果実の印象から、中盤からアフターにかけてより果実の詰まったエキスを感じ風味とスパイス感が広がり、ワインに動きを与えています。
●Cheverny Rouge Les Hauts de Madon/2018(レ・オー・ド・マドン・ルージュ:ピノ・ノワール80%、ガメイ20%)赤 2020年5月リリース
【2020年3月入荷】
僅かにオレンジがかったガーネット色。熟したアメリカンチェリーやグレナデンなどしっかりと凝縮した果実の香りに、バラのような華やかさとフレッシュハーブや果実の葉などの爽やかな印象が仄かに薫り、それが清々しいアクセントになっています。酸も併せ持つことでタッチは軽ささえ感じますが、コンポートやソフトドライの赤い果実、フレッシュ果実をリキュールに漬け込んだようなエキス感、それに伴う甘い風味が優しく舌を包み、芯のしっかりとしたスタイルです。
●Cheverny Rouge La Pierre aux Chiens/2018(ラ・ピエール・オー・シアン:ピノ・ノワール)赤 2020年5月リリース
【2020年3月入荷】
仄かにオレンジが加わる淡い赤色。熟した野山の赤い果実を籠いっぱいに摘んだような、素朴さと充実した果実香。加えて、有機のダージリンの茶葉やハーブティーなどを想わせる香り、お香などが仄かに感じられます。穏やかに甘い果実の風味が舌先からゆっくりと中盤位まで広がり、ほんのりと黒蜜のような風味やコクが現れ、上品な中に温かさや奥行きがあります。酸は柔らかいあたりながら中心を捉えつつ果実味を支え、ブレのなさを感じさせます。果実味やエレガントな様子を感じさせながら、僅かにスパイシーさやお香などの香りをまとわせながら波のように抑揚を感じさせます。暑い年だったこともあり、果皮由来の強さを風味の中に僅かに感じさせつつ、洗練された品格をもつスタイルです。
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