Christian Venier
●Les Hauts de Madon Blanc/2020(レ・オー・ド・マドン・ブラン2021年:ソーヴィニョン・ブラン、ムニュ・ピノ)白 2023年9月リリース
【2022年3月入荷】
ダイレクトプレスした後、タンクで発酵・シュール・リ熟成。
仄かに青みがかった中程度の黄色。新鮮な青りんごや赤いりんご、早生みかんなど爽やかな果実の香りに、フレッシュハーブ、柑橘ピールや内皮のほろ苦さ、火打石などを想わせる香りが加わります。軽快なアタックで清涼感のある果実味やハーブなどが絡み合い、伸びやかな酸が全体を支えながら清らかに口中へと広がります。アフターにかけてスッキリとしたフルーティーな果実味に薄濁りの日本酒を想わせる風味が感じられ、コクや旨味感が余韻に長く続きます。
●Les Perrieres/2020(レ・ペリエール2020年:ムニュ・ピノ)白 2023年9月リリース
【2022年3月入荷】
ダイレクトプレスした後、タンクで発酵・シュール・リ熟成。
やや淡いレモンイエローの色合い。新鮮なりんごや熟した黄柑橘、柑橘のピール菓子、白い花、火打石などの香りが伺え、華やぎのある爽やかな印象が感じられます。キリッとしたシャープな酸が感じられ軽快に流れ込み、熟した柑橘や張りのあるりんごなどを想わせる果実味が大きく口中に膨らみます。小気味良いキレのある酸が清らかな飲み心地を引き立て、果実の風味はフレッシュ感や爽やかさを感じさせながら、アフターにかけてじんわりと旨味が溢れるように現れほどよい甘みと充実感が増し、優しくまろやかな味わいが続きます。
●Les Perrieres en gres/2019(レ・ペリエール・オン・グレ2019年:ムニュ・ピノ)白 2023年9月リリース
【2022年3月入荷】
ダイレクトプレスした後、Jarres(ジャー)と呼ばれるアンフォラのような形をした500Lの容器で発酵・熟成。
中程度の黄色。晩柑や早生みかんなどの和柑橘、酸味のある海外の小ぶりなりんごなどを想わせる爽やかな果実香を主体に、火打石や煙、りんごのコンフィチュール、シュクレフィレの芳ばしいニュアンスが感じられます。スワリングすると仄かに桃を想わせる甘やかな香りが引き立ちます。ほどよい甘みが舌先に感じられる優しいアタックで、溌剌とした柑橘系の酸が導くように先へと誘います。岩清水のような透明感を感じさせる飲み心地、それでいて旨味がしっかりと絡み合いコクやまろみを感じさせながら、シャープでキレのある酸、爽快感のある果実味と共に口中に膨らみます。アフターには仄かにシュクレフィレの芳ばしさや塩味が感じられ抑揚や深みを与えています。ピュアな果実味と旨味が調和する辛口の仕上がりです。
●La Plante aux Loups/2020(ラ・プラント・オー・ルー2020年・シャルドネ)白 2023年9月リリース
【2022年3月入荷】
ダイレクトプレスした後、タンクで発酵・シュール・リ熟成。
淡い黄色。熟したメロンや梨を想わせる果実香に、柑橘や火打石などの香りが加わります。瑞々しく清らかな口当たりで、フルーツポンチを想わせる少し残糖を感じる甘み、メロンから果汁が溢れるようなシズル感と果実味に黄柑橘を搾ったような酸が清涼感を感じさせながら、大きく広がります。僅かな塩味や柑橘のニュアンスがフルーティーで甘やかな風味にアクセントを与え、アフターに仄かに感じられるリコッタチーズなどフレッシュチーズのようなまろやかさが優しい印象を残します。温度帯はよく冷やして頂くことで爽快な果実味と甘みが調和し、スッキリとお楽しみ頂けると思います。
●La Mee/2021(ラ・メー2021年:カベルネ・フラン)赤 2023年9月リリース
【2023年1月入荷】
全房でセミマセラシオンカルボニック。タンクで発酵・シュール・リ熟成。
仄かにオレンジがかった淡い赤色。抜栓時は、花の茎やピーマン、トマトの葉、野菜のブロードなどを想わせるヴェジェタルな香りがやや強く、赤い果実の香りは控えめな印象を受けます。抜栓から3日程度で青みがかったニュアンスよりも赤い果実や梅かつおなどの香りが感じられるようになります。口に含むと青みがかった香りとは裏腹に熟した苺やフランボワーズなどの赤い果実の可憐な風味が大きく膨らみます。色合いからも見受けられるようなライトタッチで、優しく搾った雑味のないピュアな果汁をイメージさせる軽快感や瑞々しさが感じられます。若々しく可愛らしい赤い果実の甘酸っぱい風味にほんのりと梅かつおを想わせる旨味が重なる味わいです。
●La Pierre aux Chiens/2020(ラ・ピエール・オー・シアン2020年:ピノ・ノワール)赤 2023年9月リリース
【2022年3月入荷】
全房でセミマセラシオンカルボニック。50%ずつ樽とタンクで発酵と熟成させて、瓶詰め前にブレンド。
やや深いガーネット色。苺など赤い果実のドライルフルーツ、グリオットチェリーのコンフィチュールなどやや充実感のある果実香に、ドライいちじく、クローブやオールスパイス、木の皮など深みやコクを感じさせる香りが加わり、例年に比べて果実味は凝縮感があり落ち着いた印象を受けます。軽やかなタッチでしなやかに口中へと馴染み、伸びやかな酸は充実した風味に繊細な飲み心地や上品な様子を与え、赤い果実のドライフルーツなどエキスの緻密な果実味に甘苦いスパイスのニュアンスが絡み合いながら広がります。ピュアで若々しい果実味や繊細さ、エネルギーのある酒質、深みや複雑さなどが調和した味わいで、今後の熟成の過程で更に複雑性に富みエレガントで凛とした様子に磨きがかかることでしょう。
2023-09-04 by
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