Anais Fanti
●Tutti Frutti Summer Love/2022(トゥッティ・フルッティ・サマー・ラヴ2022年:ピノ・オーセロワ)白 2024年8月リリース
【2024年4月入荷】王冠:ガスはありません
沖積層土壌と花崗岩土壌の2区画の樹齢約50年の葡萄。除梗して5日間のマセラシオン。フリーランジュースをゲヴェルツトラミネールのマール(搾りかす)とピノ・ノワールの澱に通して、ステンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。
やや濁りのあるオレンジ色。黄プラムやアプリコット、黄桃などの果実香に、オレンジやレモンピールの爽やかさ、アールグレイ、黄色やオレンジの花々を想わせる華やかな香りが伺えます。果肉感のある熟した果実から滴り落ちるようなジューシーな様子や甘やかさが感じられ、シャープな酸が軽快感を掻き立てながら、お菓子のラムネやピーチティーのような風味が口中へと広がります。柑橘ピールのほろ苦さや皮ごとプラムをかじった時のような微細なタンニンが芳醇な果実味を引き締め、抑揚を与えています。
●Habibi Cheri/2022(アビビ・シェリ2022年:ゲヴェルツトラミネール)白 2024年8月リリース
【2024年4月入荷】
粘土石灰質土壌で樹齢約8年の葡萄。ダイレクトプレスの後、ステンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。
黄みがかったオレンジ色。アプリコットのコンフィチュールや梅酒に漬けた梅、生姜、紅茶飴、陳皮、ドライハーブ、黄色の花のドライフラワーなどの香りが混ざり合います。舌先を甘やかな風味が包み込む馴染やすいアタックで、瑞々しささえ想わせながら伸びやかに広がります。シズル感のある果実味に生姜のスパイシーな風味が抑揚やメリハリをつけながら、クレッシェンドのように芳醇な様子や充実感が増していきます。アフターにかけて黄桃の核の芳ばしさや果皮のようなタンニンが重なり、深みや複雑性が感じられます。
●Costa Rawa/2022(コスタ・ラワ2022年:ゲヴェルツトラミネール)白 2024年8月リリース
【2024年4月入荷】
沖積層土壌で樹齢約40年のぶどう。全房で破砕した後に定期的にルモンタージュをしながら10日間のマセラシオン。ステンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。
オレンジがかった琥珀色。ドライアプリコットや黄桃の香りに、ビターオレンジや陳皮のほろ苦さ、かぐわしい生花のバラ、ドライハーブ、黄色の花のドライフラワー、紅茶、フュメ香が加わり複雑な印象で、スワリングすると更に芳香が引き立ちます。口当たりは柔らかく甘さ控えめで、軽やかに口中へと馴染みます。梅酒に漬けた梅のような甘酸っぱい果実味にビターな柑橘ピール、濃いめの紅茶や桃の果皮などを想わせるタンニンや風味が溶け込み、スモーキーなニュアンスが抑揚を与えながら口中を満たします。旨みを伴いやや骨格がしっかりと印象で、複雑性のある果実の余韻が長く続きます。
●Pampa Rosa/2022(パンパ・ローザ2022年:ピノ・ノワール)ロゼ 2024年8月リリース
【2024年4月入荷】王冠:ガスはありません
粘土石灰質土壌で樹齢約8年の葡萄。全房で破砕した後に24時間のマセラシオン。スレンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。
少しくすみのある淡い赤色。現状は黒炒りごまのような還元的な香りが僅かに感じられますので、早めに抜栓していただくことをお勧めいたします。苺のコンフィチュールやグレナデンシロップなどの甘やかな印象に、クランベリーやザクロ、フランボワーズの酸味のある赤い果実の溌剌とした香り、赤や紫の花々の華やかさが加わります。優しく搾った果汁のような清らかなライトタッチで、甘さは控えめですがベリー系の風味は甘やかで緻密感があり、メリハリのある酸を伴い伸びやかに広がります。時折熟したブラックベリーなど黒系果実のニュアンスがふわりと香り、より芳醇な様子が伺えます。この先の熟成で更にエレガントで繊細な印象が引き立つことでしょう。
●Listo Gogo/2022(リスト・ゴーゴー2022年:ピノ・ノワール)赤 2024年8月リリース
【2024年4月入荷】王冠:ガスはありません
花崗岩土壌の樹齢約20年の葡萄。除梗して定期的にピジャージュをしながら20日間マセラシオン。スレンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。
ルビー色。グリオットチェリーや赤ワイン入りの苺のコンフィチュール、苺や黒いちじくのドライフルーツなど充実感のある果実香に、ドライフラワーや土、木の皮の芳ばしさ、黒糖の香りが仄かに感じられます。口に含むと香りから抱くコク深い味わいのイメージに比べて、アタックは軽やかなミディアムタッチでピュアな赤い果実の風味を強く感じます。テクスチャーは滑らかで、赤いベリーソースのような緻密なエキスは小気味良い酸を伴いながら馴染むように広がり、アフターにかけて黒葡萄の果皮を想わせるタンニンやドライフルーツのニュアンスが現れ、深みや奥行きが感じられます。今後熟成するにつれて旨みが増し、更に繊細な飲み心地や上品な印象に磨きがかかることでしょう。
2024-07-23 by
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