Anais Fanti

●Habibi Cheri/2023(アビビ・シェリ2023年:ゲヴェルツトラミネール)白 2025年9月リリース

【2025年7月入荷】王冠:ガスはありません
粘土石灰質土壌で樹齢約10年の葡萄。除梗して2日間マセラシオン。ステンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。発酵期間中に亜硫酸を20mg/L添加。
仄かにオレンジがかった中程度の黄色。熟した黄プラムやアプリコットのコンフィチュール、オレンジや黄柑橘ピールの爽やかなほろ苦さ、金木犀を想わせる華やかさ、甘草などの薬草やドライハーブのニュアンスが折り重なり、魅力あふれるアロマが立ち昇ります。紅茶飴がゆっくりと溶けていくように滑らかなテクスチャーで沁み渡り、優しい甘みを残しながら軽やかに喉を通ります。フルーティーで芳醇な果実味と旨味、ドライハーブなどの風味が調和し複雑さやコクが感じられ、張りのある酸が凛とした印象や軽快感、柑橘のほろ苦さや塩気が全体を引き締めるようにアクセントを与えています。
アフターにかけて黄桃の核の芳ばしさや果皮を想わせる微細なタンニンが感じられ、いっそう味わいに奥行きをもたらします。
●Costa Rawa/2023(コスタ・ラワ2023年:ゲヴェルツトラミネール)白 2025年9月リリース
【2025年7月入荷】
砂や粘土、砂利などが積もった沖積土壌の樹齢約40年の葡萄。全房で破砕した後に定期的にルモンタージュをしながら14日間マセラシオン。ステンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。亜硫酸無添加。
オレンジがかった淡いべっ甲色。熟した黄プラムや黄桃、アプリコットのコンフィチュールや金柑のコンポート、金木犀、ビターオレンジや陳皮、紅茶、ドライハーブ、ビターカラメル、フュメ香、木の皮、鉄分のニュアンスが調和し、アロマティックでありながら複雑性が感じられます。角の取れた滑らかな口あたりで優しい甘みが舌先を包み込み、凛とした酸を伴いながら、桃やプラム、アプリコットなど熟した黄色の果肉果実を想わせる豊かな風味が口中を満たすように膨らみます。次第に上品で華やぎのある花々や紅茶、オレンジピールの爽やかなほろ苦さやビターカラメル甘苦いの風味が重なり、骨格や深みを与えます。アフターにかけて、ミルキーなまろやかさや軽くスモーキーな風味、微細なタンニンが現れ、奥行きやコクのある味わいを際立たせ、旨味のある長い余韻が続きます。
●Vina Loca/2023(ヴィナ・ロカ2023年:ピノ・オーセロワ)白 2025年9月リリース
【2025年7月入荷】王冠:ガスはありません
細かく砕けた花崗岩土壌の樹齢約50年の葡萄。除梗して2日間マセラシオン。ステンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。亜硫酸無添加。
現状では、抜栓直後にやや還元的で炒りごまを思わせる香りが感じられますが、時間の経過とともに充実感のある果実香が引き出されますので、早めの抜栓をお勧めいたします。
中程度の黄色。アプリコットや黄プラムのコンフィチュール、梅酒に漬けた梅、マーマレード、黄柑橘のピール菓子、蜂蜜などの芳醇な香りに、仄かにバラの花、カレースパイス、醤油、鉱物的なニュアンスが感じられます。杏酒や梅酒を想わせる充実感のある果実味に塩味がメリハリをつけながら、軽やかなタッチで伸びやかに口中へと広がります。次第に、スパイスの風味やバラのドライフラワーを想わせる上品な印象が重なり、華やかさと奥行き、豊かな旨味を湛えた複雑な味わいが続きます。
●Lova Lova/2023(ロヴァ・ロヴァ2023年:ピノ・ノワール)赤 2025年9月リリース
【2025年7月入荷】王冠:ガスはありません
粘土石灰質土壌の樹齢約10年の葡萄と、砂や粘土、砂利などが積もった沖積土壌・花崗岩土壌の樹齢約20年の葡萄を半々の割合でブレンド。前者はダイレクトプレス後にステンレスタンクで10ヶ月間の発酵と熟成を行い、発酵期間中に亜硫酸を30mg/L添加。後者は梗して12日間マセラシオンの後、樽で10ヶ月間の発酵と熟成。亜硫酸無添加。ブレンドした1ヶ月後に瓶詰め。
ルビー色。グリオットチェリーや苺のコンフィチュール、グレナデンシロップなど緻密な赤い果実に、仄かなフュメ香、土や根菜といったニュアンスが加わり、ややトーンの落ち着いた印象を受けます。抜栓時は僅かに還元的ですが、開いていくにつれてまとまりを見せ、華やかさや芳醇な香りが引き立ちます。繊細なミディアムライトタッチで、ザクロが弾けるようなキレのある酸が凛とした張りを与え、透明感のあるピュアな赤い果実と濃縮感のあるベリーソースを想わせる風味が絡み合いながら、しなやかに広がります。エレガントで気品のある佇まいに、アフターにかけてビターな風味や微細なタンニンが重なり、しっかりとした骨格を感じさせます。この先の熟成で、さらに旨味が増し、洗練された魅力が一層際立っていくことでしょう。
by
関連記事