Aurélien et Charlotte Houillon

オーレリアンのワインはご案内差し上げる2アイテムの他に、プレス2017年を含めて合計3アイテム入荷しました。2019年3月の入荷時、抜栓直後は3アイテム全てに若干の硬さが感じられる閉じ気味の状態で、数時間経過して開いてくるにつれそれぞれの違いが明瞭になり、香りの高さや柔らかさが引き出されてくる印象でした。2017年がファーストヴィンテージで皆様へのご紹介も初めてということもあり、抜栓時からそれぞれの個性や円さ、しなやかな印象を感じられる状態になってからリリースしたいと考えた次第です。
カンヌとトノーは約9ヶ月寝かせたことで充分にお楽しみ頂ける味わいと判断し、今回はプレスを除いた2アイテムを入荷数の半分ほどリリースすることに致しました。残りについては、今後の熟成による変化に一層の期待を感じられるため、現在のところは暫く寝かせることを検討しております。

●Cotes du Rhone rouge Canne/2017(カンヌ:グルナッシュ70%、シラー20%、サンソー10%)蝋キャップ(赤色)

2019年12月リリース【2019年3月入荷】

除梗した葡萄をステンレスタンクで12週間マセラシオン。フリーランジュースを使用し、ステンレスタンクで熟成。
深いルビー色。苺ジャムやドライ苺などの果実香にレーズンや黒葡萄の果皮の香りなどもやや感じられます。心地良い果実由来の甘さと滑らかな質感で、グレナデンのような凝縮しながらも甘酸っぱい赤い果実主体に黒系果実のドライフルーツ、ドライいちじくなどを想わせる果実味が混ざり合いながら広がります。ドライフルーツのような優しい甘さとコク、それに加えて新鮮な赤系果実の風味や酸が混ざり合い、明るい雰囲気を持つスタイルです。奥深さとエレガントな印象を兼ね備えながら余韻が長く、ビターカカオのような風味とザラつきのない繊細なタンニンが重心を低く感じさせ落ち着いたフィニッシュへ導きます。2日目以降も崩れず、より香りが広がり日に日に色気や上品さが際立っていきます。この先の熟成でよりしなやかでピュアな雰囲気が引き出されていくことでしょう。
●Cotes du Rhone rouge Tonneaux/2017(トノー:グルナッシュ70%、シラー30%)蝋キャップ(茶色)
2019年12月リリース【2019年3月入荷】
除梗した葡萄をステンレスタンクで12週間マセラシオン。フリーランとプレスジュースを使用し、樽で8ヶ月熟成。
深いガーネット色。グレナデンや赤いりんご、カシスやレーズンなどの赤や黒系の果実がミックスされたような香りが感じられます。オーレリアンのワインは全体的に酸が綺麗に残っており、瑞々しくすっと流れるような飲み口で、そのうえ緻密なエキスがしっかりと広がり余韻にも長く続きます。フリーランとプレスの両方を使い樽で8ヶ月熟成していることから複雑な様子や骨格の強さも加わり、明るさをもつカンヌに比べ、甘さは控えめで若い果実味と奥行きの両方が感じられる落ち着いた雰囲気です。ピンと張りのある綺麗な酸が流れの中心となり、果実味と共に雑みがなく上品な印象を感じさせながら滑らかに広がっていきます。南のワインですがパワフルなのもではなく冷涼感が感じられ、味わいや要素、エキス分はとても密度が高く、控えめながらグルナッシュ由来の甘さや風味の記憶が残っており、南の雰囲気は綺麗に表現されています。アフターにコクとカカオのようなビターな風味が感じられ充実感のある足跡を残します。
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