Simon Busser

●a bras le cot/NV19〜21(ア・ブラ・ル・コーNV19〜21:マルベック)赤 2022年4月リリース

【2022年3月入荷】
砂質土壌の樹齢約30年の葡萄。2019年、2020年ヴィンテージはコンクリートタンクでルモンタージュを行いながら1ヶ月間のマセラシオン。その後2019年は600Lの樽で24ヶ月、2020年は12ヶ月熟成。コンクリートタンクで1週間マセラシオンした2021年のプリムールを含め、3つのヴィンテージを2021年11月にブレンド。
僅かに紫がかった深紅の色合い。カレンズやブルーベリーなど黒系果実のドライフルーツを想わせる凝縮感のある果実の香り。口に含むと山葡萄のようなキュッと引き締まった小気味良い酸が感じられ溌剌とした印象を与えます。控えめな甘みで、新鮮な果実から弾けるような瑞々しさと若々しく凛とした果実味は人懐こい馴染みやすさで広がり、アフターにかけてドライフルーツの風味が奥行きや深みを加えています。まさにラベルに描かれているような沢山の果実を抱えている雰囲気がピッタリで、雑味のないぎゅっと詰まった豊かな果実味は晴々とした明るさを感じさせてくれる飲み心地の良いミディアムスタイルです。
●Printemps/2020(プランタン:マルベック、メルロー、タナ)赤 2022年4月リリース
【2022年3月入荷】
粘土珪質土壌の樹齢約30年の葡萄。コンクリートタンクで1ヶ月間のマセラシオン。その後コンクリートタンクと600Lの樽で12ヶ月熟成。
中赤紫の色合い。ブルーベリーやカシスのドライフルーツのように凝縮感のある様子と新鮮な熟したブラックベリーが混ざり合う黒系果実の香りに、紅茶や花々のような華やかな香りが加わります。紫がかった色合いや香りからは若々しいイメージを抱きますが、口中に広がる風味は単に若さ溢れる印象ではなく、角が取れ、どこか温かみがあり浮ついた様子がありません。滑らかな質感で伸びやかな酸が感じられる軽やかな飲み心地、一口含む度に春の訪れを想わせる弾むような溌剌とした印象が伝わり、酸や甘み、風味など三拍子揃った絶妙なバランスで流れ込みます。カオールらしい充実感のある葡萄の風味の中にビターカカオや紅茶の高貴な風味が溶け込み、雑味のない緻密な果実味に品や落ち着いた雰囲気を与え、花々が咲き誇るような華やかさをまとうミディアムな仕上がりです。
●Vieilles Vignes/2019(ヴィエイユ・ヴィーニュ:マルベック)赤 2022年4月リリース
【2022年3月入荷】
小石の多い粘土石灰質土壌の樹齢約50年の葡萄。コンクリートタンクでルモンタージュを行いながら1ヶ月間のマセラシオン。その後フードルで18ヶ月熟成。2018年ヴィンテージまでポリチネルというワイン名でしたが、2019年ヴィンテージからワイン名とエチケットが一新しました。
エッジがやや紫がかった深紅の色合い。レーズンやカレンズ、カシスなどのドライフルーツを想わせる黒系果実香を主体に、赤い果実のドライフルーツの印象が加わります。色合いや香りから若い果実の様子が伝わってきますが、どこかしっとりと落ち着いた雰囲気を感じさせます。口に含むと香りからイメージする凝縮した果実の重厚感に比べ、軽快感のある伸びやかな飲み心地に驚きを感じます。小気味良い張りのある酸は若さや軽やかさを引き立て、ほど良い甘みが舌を包み馴染みやすさを感じさせしなやかな口当たり。徐々に大地から吸い上げた様々な要素が複雑性を与えているかのような深みや安心感を伴う、密度の高いエキスの詰まった果実味が大きく広がり、シルキーなタンニンが僅かに残りアフターにかけてしっとりと大人びた雰囲気を感じさせます。明るい若々しさと上品で奥深い印象を兼ね備えた緻密な果実味で雑味のない充実感のある仕上がりです。
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