Raphael Monier – Rata-Poil
●No.13 Chenin/2022(ヌメロ・トレーズ・シュナン2022年:シュナン・ブラン)白 2025年1月リリース(ネゴシアンラベル)
【2024年6月入荷】
ラタ・ポワルの自社畑の収量が2017年に霜などの影響で激減したことにより、それ以降自社葡萄のラタ・ポワルのワインの醸造だけでなく、他の地域より有機の葡萄を購入し平行して醸造を始めました。アヴィ・ドゥ・トンペットはネゴシアンラベルのワインとなります。
ダイレクトプレス。ステンレスタンクで13ヶ月間の発酵と熟成。
爽快感のある熟した文旦や晩柑、青りんご、硬めの洋梨、充実感のある蜂蜜レモンや黄柑橘のピール菓子などが混ざり合う香りに、火打石、綿飴やシュクレフィレのニュアンスが加わります。ほどよい甘やかさを伴うフルーティーな風味に張りのあるりんご酸が溶け込み、柑橘の粒が弾けるような瑞々しさで清らかに喉を潤します。爽やかな果実味に軽いシュクレフィレの芳ばしさが重なりコクを与え、柑橘の内皮を想わせるほろ苦さが旨みや抑揚をつけながら、口中に留まります。空気に触れて開いていくとともに、香りや果実味、甘みなどが円のように丸く調和していくように感じられます。
●Agape/2020(アガペ2020年:サヴァニャン)白 2025年1月リリース(ドメーヌラベル)
【2023年5月入荷】
ダイレクトプレス。228Lの樽で24ヶ月間の発酵と熟成。
やや濃い黄色。早生みかんや文旦、オレンジ、黄色の花、みかんの葉などが混ざり合う香りに、ヨーグルトを想わせる甘酸っぱいニュアンスが加わります。冷涼感のある口あたりで、柑橘系の果実味に仄かなバニラや乳酸的なまろみのある風味が絡み合い、張りのある果実の酸がメリハリを与え、口中に広がります。若干喉に当たる揮発酸が感じられ、最初は他の風味に比べて少し目立つ印象を受けますが、時間の経過で円みのある風味に溶け込み、不思議と調和していくように感じられます。膨らみゆく中で徐々に旨みや果実の緻密感が増し、加えてビターカラメルのようなほろ苦くコクのある風味が重なっていくことで深みや奥行きのある印象が続きます。
●l’ingenu/2022(ランジェニュ2022年:ピノ・ノワール)赤 2025年1月リリース(ドメーヌラベル)
【2024年6月入荷】
全房で2週間マセラシオン。アンフォラで15ヶ月間の発酵と熟成。
仄かにオレンジがかったやや淡いガーネット色。ドライクランベリーやフランボワーズ、苺などの甘酸っぱいドライフルーツに、ドライフラワー、チャツネやオールスパイスを想わせる落ち着きや深みを与える香りが伺えます。繊細なミディアムライトタッチで、雑味のない洗練された飲み心地。ほんのりと甘やかで充実感のある赤い果実の風味が優しく広がり、口中に膨らみゆく中で徐々にピュアな果実味にスパイスや土、ドライハーブなどの風味が重なり、緻密感や複雑性が増していきます。アフターにかけてデーツなどの少しねっとり感のあるドライフルーツのコクのある甘やかさ、ナツメグなどの風味が加わり、上品な中に更に深く奥行きのある味わいが続きます。
2025-01-22 by
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