Jeff Coutelou – Mas Coutelou
●Macaboeuf no.1/2022(マカブッフ・ヌメロ・アン2022年:マカブー)白 2025年3月リリース
【2024年9月入荷】
除梗して2週間マセラシオン。ステンレスタンクで発酵を開始させて、終了直前に卵型のコンクリートタンクに移して7ヶ月間の熟成。
オレンジがかった黄金色。黄桃や黄プラム、ミラベルなどの果実に、金木犀などのかぐわしい黄色の花々を想わせる華やかさが加わります。冷涼感があり、みずみずしくスムーズな飲み心地で、熟した黄色の果肉をもつ果実の優しい甘やかさや充実感に、小気味よい酸がメリハリをつけながら口中に大きく膨らみます。アフターにはプラムの果皮のようなタンニンがわずかに残り、引き締まった印象を受けます。開いていくにつれて、ドライハーブや軽いカラメルのニュアンスが重なりコクや深みが感じられ、味わいに奥行きを与えています。



●Macaboeuf no.2/2022(マカブッフ・ヌメロ・ドゥー:マカブー)白 2025年3月リリース
【2024年9月入荷】
除梗して5日間マセラシオン。ステンレスタンクで発酵を開始させて、終了直前に卵型のコンクリートタンクに移して7ヶ月間の熟成。
オレンジがかった黄金色。ヌメロ・アンに比べると華やかな香りはやや控えめな印象で、アプリコットや黄プラム、硬質な黄桃、黄色やオレンジ色の柑橘に、オードヴィーのような充実感やビターカラメルの深みを感じる風味が加わります。口に含むとみずみずしささえ感じる清らかな飲み心地で、張りのある酸がスッキリとした口あたりを生み出し、全体に輪郭を与えながら、甘酸っぱい果実味を支えて伸びやかに広がります。次第に花々の華やかさや果実の芳醇な風味が膨らみ、黄桃の核のような微細なタンニンがメリハリを与え、骨格が感じられます。


●Classe/2022(クラッス2022年:シラー60%、グルナッシュ30%、ムールヴェードル10%)赤 2025年3月リリース
【2024年5月入荷】
全て除梗してシラーを16日間、グルナッシュとムールヴェードルは12日間マセラシオン。プレス後にブレンドして、コンクリートタンクで10ヶ月間の発酵と熟成。
やや濃いルビー色。カシスやブラックベリー、苺、フランボワーズなど黒や赤系果実のリキュールに、かぐわしい花々、紅茶の華やかでエレガントな印象が感じられ、充実したエキス感が伝わってくるような香りが漂います。雑味のないスムーズなミディアムタッチで、シルキーなタンニンが溶け込む滑らかなテクスチャーで広がり、豊かなベリー系果実の風味に張りのある酸がメリハリをつけながら、口中を覆うように膨らみます。徐々に、芳醇な果実味にカルダモンやコリアンダーなどの爽やかなスパイス、ティーツリーのような清涼感、紅茶のニュアンスが重なりアクセントや抑揚をつけ、深みを与えます。若々しさと上品さが調和した仕上がりです。


●Flower Power/2021(フラワー・パワー2022年:テレノワール、ブラン、カリニャン・カステット、モラステル、リヴェイオン・グリなど約10種以上)赤 2025年3月リリース
【2023年7月入荷】
全て除梗して14日間マセラシオン。コンクリートタンクで10ヶ月間の発酵と熟成。
仄かにオレンジがかったやや濃い色。控えめな甘やかさのレーズンやカレンズ、プルーンを想わせるドライフルーツの凝縮感に、ラムレーズン、紅茶、ビターカカオ、たばこなどがもたらす深みや落ち着きを感じさせる香りが加わります。スワリングすると香気が強まり、華やぎのある印象が際立ちます。冷涼感のある繊細なミディアムタッチで、シルキーなタンニンが溶け込み、やや湿度を帯びたしなやかな口あたり。コク深い果実味に、時折感じる塩味が抑揚をつけ、高貴な紅茶の華やかでエレガントな印象や、ビターカカオのほろ苦い風味が重なり、奥行きのある複雑性に富んだ味わいが長く続きます。


●L’Oublie Version 2022/NV(ルーブリエ・ヴァージョン2022:シラー、グルナッシュ、カリニャン、ムールヴェードル、サンソー)赤 2025年3月リリース
【2024年9月入荷】
ソレラシステム、600Lの樽に約10%〜15%を占める割合でその年のワインが継ぎ足されています。(01、07、09、10、12、13、14、15、16、17、19、20、21、22年の構成)酸化的なニュアンスではなく、熟成由来の複雑な風味に若々しい果実の雰囲気が感じられる奥深い仕上がりです。
仄かにオレンジがかったガーネット色。レーズンやプルーン、デーツ、黒いちじくなどのドライフルーツ、黒糖、ラムレーズン、ブランデー、オールスパイス、バニラ、たばこ、醤油、腐葉土などが溶け込み、複雑性を帯びた香りが漂います。香りからイメージされる甘やかで充実感のある印象に対して、みずみずしささえ感じられる軽快感のある繊細な飲み心地で流れ込みます。どこか若々しさを感じさせる深みのある果実味に、ビターカカオやカラメルのほろ苦さ、塩味、バニラのまろやかな風味が抑揚をつけるように現れ、クレッシェンドのように、コク深くリッチな味わいが大きく膨らみ、口中を満たします。長きにわたり継ぎ足されてきた、歴史を積み重ねた味わいと新たな息吹が混在し、様々な要素が溶け込み、奥深い魅力としとやかで落ち着きのある雰囲気が長く続きます。


●Macabeu Amphore/2022(マカブー・アンフォール2022年)白 2025年3月リリース
【2024年9月入荷】
除梗して1ヶ月マセラシオン。アンフォラで6ヶ月間の発酵と熟成。
薄濁りの濃い黄色。りんごのコンフィチュールやリキュール、擦りおろしりんご、黄プラム、ミラベル、黄桃などの充実感のある果実に、鉄分や軽い酸化のニュアンスが加わります。滑らかな質感で、アプリコットを皮ごとかじった時のようなタンニンや張りのある酸が、黄色い果肉を持つ果実の芳醇な風味を引き立て、軽快な飲み心地を引き出しながら豊かに広がります。果実の緻密さと旨みが溶け込むリッチな味わいに、時折感じられる塩味が抑揚や締まりを与え、余韻にはほんのりとミルキーな風味が現れ、まろやかで円みのある印象が続きます。


●Syrah Amphore/2021(シラー・アンフォール2021年)赤 2025年3月リリース
【2024年9月入荷】
除梗して4ヶ月間マセラシオン。ステンレスタンクで発酵を開始させて、終了直前にアンフォラに移して1年間の熟成。
少し黒みがかった深紅の色合い。レーズンやカレンズなどのドライフルーツ、ブラックベリーやカシスのリキュールなどの凝縮感のある果実に、グレナデンシロップ、バニラ、ビターカカオ、醤油などのニュアンスが感じられます。シルキーなタンニンが溶け込むビロードのように滑らかなテクスチャーで、沁み込むように口中へと広がります。アタックにはレーズンのような甘酸っぱくコクのある果実味に、ほろ苦いビターな風味が徐々に重なり、更にエキスの詰まった緻密な印象や深みがいっそう際立ちます。重厚感のある味わいながらも、メリハリのある酸が支え全体を引き締めることで、不思議と重たさを感じさせず、しなやかなミディアムフルの仕上がりです。この先の熟成によって、さらに繊細さが際立ち、上品で艶やかな魅惑あふれる味わいへと昇華することでしょう。


●Syrah Cuvee Speciale/1500ml/2022(シラー・キュヴェスペシャル・マグナム2022年)赤 2025年3月リリース
【2024年9月入荷】
除梗して20日間マセラシオン。ステンレスタンクで11ヶ月間の発酵と熟成。マグナムのみの特別キュヴェ。
深紅の色合い。フランボワーズなどの赤いベリーソースの甘酸っぱく緻密な果実の香りに、赤や紫の花々の華やかさ、カシスなど黒系果実のドライフルーツの凝縮したニュアンスが加わります。冷涼感があり、みずみずしささえ感じられる口あたりで、シルキーなタンニンが溶け込むたっぷりとエキスを含んだ果実味が、柔らかくしなやかに口中へと沁み渡ります。緻密な赤い果実のエレガントな風味が主体となり、かぐわしい花々が一層華やぎのある印象を際立たせ、次第に黒系果実のドライフルーツやドライいちじく、ビターカカオ、黒糖、たまり醤油などの風味が絡み合い、コク深さや複雑性、奥行きを与えるように感じられます。雑味のないミディアムタッチでありながら、重厚感のある風味が口一杯に膨らみ、口福感のある仕上がりです。この先の熟成により、赤い果実の繊細さや張りのある印象がさらに際立ち、気品に満ちた味わいが引き出されていくことでしょう。


2025-03-06 by
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