Eric Dubois – Chateau La Franchaie
●Seraphin/2023(セラファン2023年:シュナン・ブラン)白 2025年10月リリース
【2025年7月入荷】
ダイレクトプレス。卵型のジャーで12ヶ月間の発酵と熟成。
薄濁りの淡い黄色。抜栓直後は僅かに還元的な印象を受けますが、スワリングすることでほどなく解消されます。黄プラムやアプリコット、黄柑橘のマーマレードやピール菓子、りんご、カリンといった果実に、白や黄色の花々、火打石などの香りが重なります。口に含むと、黄色の果肉果実や黄柑橘の爽やかさに、ふっくらとした花々の優しい甘やかさが調和し、溌剌としながらもどこか落ち着きを感じさせる果実味が軽やかに広がります。新鮮なりんごの果汁が弾けるような張りのある酸を伴う豊かな果実の風味に、仄かな塩味、柑橘ピールと内皮のほろ苦さや旨みがアクセントを添え、余韻へと長く続きます。フルーティーで膨らみのある果実が印象的な、優しい辛口の仕上がりです。室温ではややボディの厚みを感じるため、冷やしていただくとさらに軽快で引き締まった味わいをお楽しみいただけます。


●Lapin/2023(ラパン2023年:シュナン・ブラン)白 2025年10月リリース
【2025年7月入荷】
ダイレクトプレス。300〜600Lの樽で12ヶ月間の発酵と熟成。
やや淡い黄色。りんごやカリンのコンフィチュール、黄プラム、晩柑、早生みかん、黄柑橘のマーマレードといった果実に、バニラ、カラメル、火打石などのまろやかさや芳ばしいニュアンスが重なります。香りのコク深さに対して、口に含むと張りのある綺麗な酸が全体を引き締め軽快感があり、角の取れた柔らかいテクスチャーで滑らかに広がります。アタックは、フルーティーな風味と爽やかさが印象的で、中盤から雑味のない果実の緻密さと充実感のある果実味に、クレームブリュレのような甘やかさや芳ばしさ、柑橘の清涼感が絶妙に溶け込み、ほどよくリッチな味わいが口中を満たします。アフターにかけて、さらにまろやかでコクと奥行きある味わいが深まり、重たさのない飲み心地の中に、エキスの充実感や気品が感じられる魅力的な仕上がりです。


●Distraite Ver.2022/NV(ディストレイト・ヴァージョン2022年:カベルネ・フラン80%、カベルネ・ソーヴィニョン20%)
【2025年7月入荷】
2018年から2022年ワインで構成されており、毎年一部を瓶詰めして、最新のワインを注ぎ足しタンクを満たすソレラに似た醸造方法。どのヴィンテージの葡萄も除梗して平均20日間マセラシオン。樽とステンレスタンクを半分ずつ使用して、それぞれ12ヶ月間の発酵と熟成。このヴァージョンは、2022年ヴィンテージのワインを、2018年〜2021年のブレンドタンクに加え、さらに12ヶ月間熟成させたのち、一部を瓶詰め。
深紅の色合い。熟したカシスやブラックベリー、リキュールといった芳醇な黒系果実に、グレナデンシロップや赤いベリーソースの甘酸っぱさ、赤紫蘇、土、花壇に咲き誇る赤や紫の花々の華やかさや青み、黒胡椒、醤油、ビターカカオなどのニュアンスが重なります。色合いや香りから受ける凝縮感のある印象に比べ、口に含むと瑞々しささえ感じられる清らかなミディアムタッチで、雑味がなく喉をすっと通り体へと沁み込みます。驚くほどシルキーで滑らかなテクスチャーの中に、風味の充実感と緻密なエキスが絶妙に調和し、口中を満たします。次第に、香り高く豊かな果実味にほんのりと青みがかった風味が加わり、妖艶で上品な印象や品格を漂わせます。微細なタンニンは液中に溶け込み、仄かな黒胡椒やビターな風味とともにほどよい骨格を形づくり、口福感のある余韻が長く続きます。今後の熟成によって、さらに繊細さやエレガンスに磨きがかかり、複雑性や魅惑的な味わいが一層引き出されていくことでしょう。


2025-10-14 by
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