Eric Dubois – Chateau La Franchaie

●Mousume/2020(ムスメ:カベルネ・フラン)ロゼ微発泡 2021年10月リリース

【2021年7月入荷】
淡いサーモンピンクの色合い。プラムやネクタリン、さくらんぼ、姫りんごなどの赤い果皮の果物が少しづつ混ざり合うような香りに、仄かに感じられるピンクグレープフルーツのほろ苦い柑橘の香りが爽やかな印象を加えます。ピリピリと舌を刺激する微細なガスと伸びやかな酸が、軽快感と朝露に濡れた果実のような瑞々しさを引き立てながら、ほどよく熟したプラムやネクタリンなどのフルーティーな風味が心地良く広がります。スッキリとした流れるような辛口の仕上がりで、口中に優しい果実の風味を留めながら、黒葡萄のイメージを思い出させるように、絶妙なバランスでほんのりと青みがかったニュアンスが感じられ、アフターには畑で葡萄を頬張った時のようなフレッシュな果実感が残ります。
●La Distraite/2018(ラ・ディストレイト:シュナン・ブラン)白 2021年10月リリース
【2020年4月入荷】
シスト・砂岩土壌の樹齢約30年の葡萄。185日間(約6ヶ月)のマセラシオン。ステンレスタンクで醸造・熟成。
黄みがかった黄金色。約6ヶ月のマセラシオン。色合いや香りからはそれほど力強い印象は受けませんがやや重心の低い様子が伺えます。抜栓時は香りは控えめですが、空気に触れると徐々に熟したミラベルや杏、ドライアプリコットや蜜などの香りが膨らみます。それに加えオレンジや黄色の柑橘のニュアンスやほろ苦さ、紅茶のようなタンニンがほどよく感じられます。パワフルなスタイルではなく、熟した果実の風味はしっかりと残し綺麗な果実由来の酸が調和良く、マセラシオン由来の風味の複雑さを絶妙なバランスで引き出し奥行きも感じさせながら、みずみずしささえ感じる軽快な口当たりで負担のない仕上がりです。スッキリとしたアタックから豊かな果実味、徐々に様々な要素が重なり複雑さ奥行きが増していき、そして余韻へ長く続きます。
●Lapin/2019(ラパン:シュナン・ブラン)白 2021年10月リリース
【2021年7月入荷】
やや濃い黄色。2018年ヴィンテージに比べて樽由来のバニラ香などの香りは控えめで、その分だけ果実の芳醇な香りが引き立つ印象を受けます。黄桃や黄プラム、アプリコットなど果肉の黄色い熟した果実やりんごのコンポート、りんごの蜜などを想わせる豊かな香りに、白い花の華やかさや柑橘の引き締まった香りが加わります。柔らかく滑らかな口当たりで、充実感のある果実の風味を舌の上に少しづつ、道標のように残しながらゆっくりと広がっていきます。張りのある酸が感じられ、円く膨らみのある果実味や樽由来の蒸した栗のようにホクホクとした風味を調和させながら、飲み心地に軽やかさを与えています。やや冷やした温度帯では伸びやかでスッキリとした印象、室温に近い温度帯では深みと重厚感が増しリッチな印象をお楽しみ頂けます。
●Volatiles/2020(ヴォラティル:シュナン・ブラン、グロロー、ガメイ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニョン各20%)赤 2021年10月リリース
【2021年7月入荷】
僅かに紫がかったやや淡いルビー色。ブルーベリーやグミなどの熟した新鮮な黒系果実の香りに、弾けるような酸のあるフランボワーズやザクロなどの赤系果実が混ざり合うような果実香と、赤や紫の小さな花々の華やかさ、白胡椒やカルダモンなどのスパイス香が清涼感をもたらします。色合いや香りから軽快で溌剌としたイメージを掻き立て、口に含むとイメージそのままに清らかに流れるような飲み心地で、搾りたての果汁のような瑞々しさが感じられます。口中にはフレッシュ感のある若々しい果実味が広がり、アフターにかけて徐々に葉付きの花や果実の仄かに青みがかった華やかさ、爽やかなスパイスの風味がアクセントを与え、微細なタンニンが僅かに残ります。果汁が溢れるようなジューシーな果実のピュアな印象から、落ち着きのある雰囲気へと着地する辛口の仕上がりです。
●Posson Rouge/2019(ポッソン・ルージュ:カベルネ・フラン)赤 2021年10月リリース
【2021年7月入荷】
やや深いルビー色。バスケットに盛られた摘みたてで葉の付いたままの赤い果実を主体に、小さな黒系果実が散りばめられるような香りに、野山に咲き誇る赤や紫の花々を想わせる香りが加わり、果実の可愛らしい印象の中に仄かな青さや華やかな様子が感じられることで自然の風景が想い起こされるようです。空気に触れ開いていくにつれ、カシスやフランボワーズリキュールのように香り高く、引き込まれるような魅惑的な香りが引き出され鼻腔をくすぐります。しっとりと滑らかな質感、それでいて小気味良い酸に支えられながら、熟した果実のジュースが溢れ出すような瑞々しささえ感じる飲み心地で、口中へと果実の充実した風味が大きく広がっていきます。包容力のある果実味はきめ細かく緻密なエキス感で、僅かに青みがかったニュアンスが顔を覗かせることで艶やかさや抑揚を感じさせます。この先の熟成で更に上品でたおやかな様子が満ちていくことでしょう。室温に近い温度帯が柔らかさや芳醇な香りを引き出してくれます。
●Cab’haut/2019(キャブ・オー:カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニョン)赤 2021年10月リリース
【2021年7月入荷】
エッジに僅かな紫が見られる深紅の色合い。たわわに実っている熟したカシスやブラックベリー、黒系果実のコンポートやリキュールなど凝縮感と新鮮な果実の印象が混ざり合う香り。しっかりと熟した葡萄に囲まれているような想像が膨らみます。しなやかでシルキーな口当たり、雑味のないスムーズな飲み心地で、密度の高い果実の充実した味わいが、口中を覆っていくようにゆっくりと広域に広がります。張りのある伸びやかな酸が全体に輪郭とメリハリを与え、熟した葡萄の果皮を噛んだ時のようなタンニンが僅かに残り、芳醇な果実味に引き締まった様子を感じさせます。エレガントでしっとりとした雰囲気と若さが垣間見られる果実の風味が絡み合う味わいは、引き込まれるような魅力に満ちた仕上がりです。この先熟成していくにつれ複雑性や奥深さ、上品で艶やかな要素が加わり更に魅惑的なワインへと変化していくことでしょう。ポッソン同様に室温に近い温度帯が柔らかく円みを帯びた芳醇な味わいを感じて頂けると思います。
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