Yannick Pelletier

●BLANC/2019(ブラン:テレ・ブラン、テレ・グリ)白 2021年5月リリース

【2021年4月入荷】
やや濃い黄色。プラムやパイナップルなど黄色の果肉を持つ果実や赤肉メロン、りんごの蜜やアカシアの蜂蜜など、ほどよく芳醇で穏やかな印象を受ける香りに火打石のような香りが加わります。柔らかく円みのある口当たりで、張りのある綺麗な酸が感じられすっと通り抜けるような軽やかさをもたらし、滑らかな質感でゆっくりと広がります。柑橘の内皮を想わせる仄かなほろ苦さと蜂蜜香が熟したプラムから果汁が溢れるような果実味にアクセントを与えながら口中に留まります。しっかりと熟した果実の様子を伺い知ることができますが、負担のない軽快なタッチで風味は長く留まり、蜂蜜に柑橘を搾ったような心地良い香りが鼻腔に抜け、まろやかで優しい辛口の仕上がりです。
●JOSE/2019(ホセ:ムールヴェードル、グルナッシュ)ロゼ 2021年5月リリース
【2021年4月入荷】
仄かにオレンジがかった淡い赤色。さくらんぼや苺のコンポート、熟した赤いりんごなどの果実香にバラの花を想わせる華やかさが加わります。瑞々しく軽快な口当たりで、黄色の果肉で赤い果皮を持つ果実のような風味は比較的しっかりと感じさせながら、喉を潤すような印象を受けます。冷涼感を感じさせる赤いりんごの果汁が弾けるように張りのあるジューシーな酸は小気味良い甘酸っぱい風味を引き立て、馴染みやすくフルーティーな味わいでキレの良いアフター、赤い果実の風味がほどよく余韻に残り溌剌とした明るさを持つ仕上がりです。
●L’Oiselet/2017(ロワズレ:サンソー、グルナッシュ)赤 2021年5月リリース
【2021年4月入荷】
ガーネット色。色合いからも例年に比べ軽やかな印象を抱きます。カシスやブラックベリー、ブルーベリーなどを想わせる果実の風味にオールスパイスやクローブ、黒胡椒などのスパイス香、腐葉土の香りが加わり、仄かに熟成がかったこなれた様子が伺えます。香りに感じられた黒系果実とスパイス香から抱くイメージに比べ遥かに軽快で、赤い果実の果汁のようなピュアですっと馴染んでいく清らかな飲み心地です。
舌先に赤い果実の甘酸っぱい風味が残るようなアタックで引き締まった酸が全体に軽やかさを与え、ほどよい黒系果実の風味が広がり、徐々にナツメや赤い果実のドライフルーツ、黒糖のようなコクを感じさせる風味が現れ、溶け込みながら伸びやかに流れていきます。アフターには仄かに残る華やかな紅茶の香りが心地良く上品な印象、またビターカカオのようなタンニンや風味が感じられ落ち着いた雰囲気が感じられるミディアムスタイルです。
●L’Engoulevent/2017(ラングルヴァン:カリニャン、グルナッシュ)赤 2021年5月リリース
【2021年4月入荷】
紫がかった深紅の色合い。ドライプルーンやレーズン、いちじく煮など凝縮感のある黒系果実の香り主体に、ダージリンのような香り高き紅茶の印象や新鮮な赤い果実の澄んだ甘酸っぱい香り、シナモンやクローブなどのスパイス香も加わります。コクのある深い果実の中にジューシーな果汁感をイメージさせます。口に含むと深みのある香りに比べ軽ささえ感じるミディアムタッチで、控えめな甘さで深い果実味はクレッシェンドのようにどんどん大きく膨らむように広がり、果実味に加えてややビターカカオのようなタンニンが感じられます。しっとりと滑らかな質感で繊細さと上品な様子、緻密でありながら軽く弾みがあり、それでいて男性的な骨格を持ちながら着地にブレがなく、どこかしなやかで落ち着いた印象が感じられます。現在も充分に柔らかく品のある味わいを楽しむことができますが、この先の熟成で更にエレガントで、女性的で魅惑的な妖艶さが引き出されることと期待が湧きます。
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