Jean Yves Peron

●i Vicini Cortese/2020(イ・ヴィチーニ・コルテーゼ2020年)白 2022年12月リリース

【2022年8月入荷】
粘土石灰質土壌。14日間全房発酵で、90日間ピジャージュ1回/日。225Lの樽で12ヶ月熟成。
薄濁りの中程度の黄色。白桃やプラムなど熟した芳醇な果実の香りに、フレッシュハーブやレモンピール、若葉、ヒノキを想わせる爽やかな印象が加わります。口に含むとスッキリとした爽快な酸が感じられキレのある飲み心地で、和柑橘を皮ごとギュッと搾ったようなほろ苦さをまとう果汁感や風味広がります。徐々に香り高い桃などを想わせるフルーティーな果実味や旨味が重なり、口中に大きく膨らみ充実感が感じられます。アフターに鰹だしのような仄かに芳ばしい風味が抜け、爽やかな果実の風味に奥行きを感じさせます。
●i Vicini Barbera/2019(イ・ヴィチーニ・バルベーラ2019年)赤 2022年12月リリース
【2022年8月入荷】
粘土石灰質土壌。14日間全房発酵。225Lの樽で12ヵ月熟成。
仄かにオレンジがかったやや淡いルビー色。グレナデンなど赤い果実の凝縮した果実香に、プルーンやデーツ、いちじく煮などの甘やかでコクのある香り、土や根菜などの香りが加わり複雑な印象を感じさせます。充実感のある果実の風味とは対照的に、軽やかなミディアムタッチで負担なくしなやかに体へと沁み込むように流れます。澄んだ張りのある酸が繊細で上品な印象を引き立てながら、舌先から中盤にかけてグレナデンや赤い果実のドライフルーツのように甘酸っぱく可愛らしい印象の果実味が優しく広がり、後半にかけて黒系果実のドライフルーツのコクや深みが少しづつ重なりゆくように溶け込み奥行きを感じさせます。伸びやかでいて、赤い果実の緻密さと黒系果実の甘美なコク深い風味が絡み合う骨格の感じられる味わいです。
●i Vicini Grignolino/2018(イ・ヴィチーニ・グリニョリーノ2018年)赤 2022年12月リリース
【2022年8月入荷】
粘土石灰質土壌。14日間全房発酵で、60日間ピジャージュ1回/日。225Lの樽で12ヶ月熟成。
グリニョリーノはプルサールのように淡い色調と濃い色調の種類があり、ピエモンテのプルサールと呼ばれており、ジャン・イヴの葡萄は淡い色調のタイプです。
仄かに赤みがかった淡いオレンジ色。ドライいちじくやデーツ、ドライプルーン、レーズンなどねっとり感のあるドライフルーツ、いちじく煮のこっくりとした印象に、たまり醤油、たばこなどの香りが伺え複雑で奥深い様子が伺えます。口に含むと甘美で凝縮した香りの重厚なイメージとは裏腹に、色合いと相通じる繊細なライトタッチの澄んだ飲み心地に驚きすら覚えます。広がる風味は複雑性を伴うコク深いいちじく煮やデーツなどの充実感があり、徐々にカカオやビターカラメルを想わせる風味が加わり、さらに深みが増しリッチな印象が感じられます。妖艶でしっとりとした果実味をゆっくりと味わえる贅沢感のある仕上がりです。
●Les Oeillets/2020(レ・ゾイエ2020年:ジャケール)白 2022年12月リリース
【2022年8月入荷】
石灰質土壌。14日間全房発酵で、10日間ピジャージュ1回/日。300Lの樽で12ヶ月熟成。
黄みがかった黄金色。熟した黄プラムやミラベル、アプリコット、桃を想わせる果実香に、鉱物的なニュアンス、カモミールやレモンバーベナなどのハーブティー、陳皮、仄かにバニラなどの香りが加わります。凛としたシャープな酸が軽やかで透明感のある清らかな飲み心地を引き立てながら、口中に膨らむ風味はオードヴィーのような重心のやや低い緻密な風味と溢れ出るような旨味が溶け込む落ち着いた味わいで、樽由来のまろやかな円熟感やじんわりと舌先に残る葡萄の甘さの記憶が優しい印象を感じさせます。アフターに僅かに残る微細なタンニンとビターオレンジのような風味が引き締まった様子を与え、高級感のある仕上がりです。
●Cotillon des Dames /2019(コティヨン・デ・ダム2019年:ジャケール80%、アルテス 20%)白 2022年12月リリース
【2022年8月入荷】
シスト・石灰質土壌。ジャケール(若木):14日間全房発酵後にピジャージュ1回。ジャケール(古木):14日間全房発酵で、 90日間ピジャージュ1回/日。アルテス:14日間全房発酵後にピジャージュ1回。ブレンドの後300Lの樽で12ヶ月熟成。
琥珀色。金柑やビターオレンジ、ドライアプリコットなどの果実香、金木犀、台湾ウーロン茶、ジャスミンティー、ビターカラメル、鰹だしのような芳ばしさなどが混ざり合い、複雑な印象が見受けられます。瑞々しく軽やかな口当たりで、張りのある酸が複雑性のある深く充実した風味を先へと導くように誘います。角のないシャープな酸は芯のしっかりとしたブレのなさや凛とした印象を引き立て、口中に広がりゆく中で金柑やアプリコットなどの果実味に、旨味感やドライハーブなど、様々な要素が加わり奥行きのある味わいが溶け込んでいき、複雑性に富んだ余韻が長く続きます。
●Vers. la Maison Rouge Repasse/2019(ヴァー・ラ・メゾン・ルージュ・ルパス2019年:モンドゥーズ90%、ガメイ10%)赤 2022年12月リリース
【2022年8月入荷】
シスト・石灰質土壌。ダイレクトプレスの後、225Lの樽で12ヶ月熟成。
揮発酸が高くなったため、対策として2020年のモンドゥーズ(Champ Levat用)のマールへ浸けたところ、メゾン・ルージュとしては色調が強くなったことから、モスカートとジャケールのマールへ改めて浸けて色合いを淡く調整。ロゼのようで白のマセラシオン感も感じられる仕上がりです。
仄かにオレンジがかった淡い赤色。赤いプラムやソルダム、グアバ、フランボワーズ、ザクロなどを想わせる果実の香りに、バラなどの花束のように香り高く高貴でアロマティックな印象を受けます。白ワインのような軽快なライトタッチで、体へと沁み込むように広がります。硬めのプラムやスモモなどの果実味にフランボワーズやバラなど華やぐような風味、赤紫蘇やオールスパイス、旨味が溶け込み、軽やかでいて口中に膨らむ風味は主張のしっかりとした充実感が感じられます。若干の揮発酸を感じますが、芳醇でエレガントな風味がそれを上回り調和の取れた仕上がりです。
●Vers. la Maison Rouge/2018(ヴァー・ラ・メゾン・ルージュ2018年:モンドゥーズ90%、ガメイ10%)赤 2022年12月リリース
【2022年8月入荷】
シスト・石灰質土壌。ダイレクトプレスの後、225Lの樽で12ヶ月熟成。
仄かにオレンジがかった淡い赤色、新鮮なプルーン、いちじくのコンフィチュール、香水のような華やかさのあるフランボワーズ、弾けるような酸を持つザクロや苺などの果実が混ざり合うような印象を受けます。瑞々しく清らかな飲み心地で、やや重心の低いエキスの詰まった果実味が口中に大きく広がります。軽やかなタッチでありながら果実の甘みや骨格が感じられ、ヴィンテージシャンパーニュのような深い印象が残ります。充実感のある緻密な果実の風味に、仄かに残る塩味や伸びやかな酸が引き締まった印象や輪郭を与え、しっとりと艶やかで大人びた雰囲気を感じさせる仕上がりです。
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