Maryse Chatelin – Domaine des Fauvette

●L’Embellie/2016(ランベリー2016年:シャルドネ)白 2023年3月リリース

【2020年3月入荷】
現地で3年と入荷後に3年、都合6年休ませて今回のリリースとなります。入荷当時からフレッシュ感溢れる溌剌とした果実味が感じられ魅力的な印象を受けました。しかし抜栓直後から豆などの不安定なニュアンスが感じられたこと、それとは対照的にポテンシャルの高さが伺え伸びしろに期待が持てると考え長期保管することを決めました。その結果ネガティヴな要素は去りフルーティーな果実の印象はそのままに、果実味と酸そして旨味がバランス良く溶け込む味わいへと変貌を遂げています。
やや濃い黄色。柑橘のコンフィチュールやピール菓子、熟した白葡萄など甘く爽やかな香り、パイナップルのドライフルーツ、りんごの蜜などの芳醇な果実の印象にかぐわしい白い花を想わせる香りが混ざり、火打石や炒りごまのような芳ばしいニュアンスが感じられます。舌先をかすめるようなガスがあたり、張りのある伸びやかな酸が先へと導くように誘います。6年の時を経て今もなお、白葡萄を皮ごと頬張った時のような爽快でフレッシュ感溢れる果実味を保ち、華やかさや柑橘のコンフィチュールなど膨らみのある風味も伴いながら豊かに口中を覆います。徐々にじんわりと旨味感が重なり奥行きを与え、仄かな塩味や柑橘ピールを想わせるほろ苦さが締まりを感じさせます。
●L’Embellie/2020(ランベリー2020年:シャルドネ)白 2023年3月リリース
【2023年1月入荷】王冠
黄金色。熟したりんごやカリン、マスカット、りんごのコンフィチュール、蜂蜜などフレッシュ感と芳醇な印象が絡み合う香りに、仄かに鉄分のニュアンスを感じます。ピリピリとした細かなガスが舌先を刺激し若々しい印象を与えつつ、深みのある充実した果実味が膨らみリッチな様子を感じさせます。それでいて、2016年ヴィンテージに共通する白葡萄を皮ごと頬張ったような溌剌とした果実のフレッシュ感や酸、フルーティーな印象が調和良く感じられることで、凝縮した果実味に伸びやかな飲み心地と軽快感を与えています。品のある佇まいと可愛らしさを兼ね備えた膨らみのある優しい味わいです。
●De l’aube a l’aube /2021(ドゥ・ローブ・ア・ローブ2021年:ピノ・ノワール)赤 2023年3月リリース
【2023年1月入荷】
仄かにオレンジがかった淡い赤色。熟した赤いプラムや桃などの芳醇な印象に、さくらんぼのコンポート、グアバなど想わせる果実の香り、加えてクローブやナツメグなど甘苦いスパイスのニュアンスがあり、フルーツの中に深みを感じさせます。色合いや香りからも例年に比べ淡く軽快感のあるスタイルであることが伺い知れます。口に含むと繊細で優しく搾った果汁のように清らかに流れていきます。雑味がなくスムーズに体へと沁み込むような飲み心地で、小気味良い伸びやかな酸と共に赤いプラムなどのジューシー感やかぐわしく可憐な果実の風味が大きく膨らみます。アフターにかけて、愛らしい果実感にクローブなどを想わせるスパイスの風味が抑揚や奥行きを与えています。軽やかな飲み心地で、ついつい次の一杯に手が伸びてしまうような魅惑的で上品な仕上がりです。
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