Francois GRINAND – La Vigne du Perron

●Katarina/2019(カタリナ:シャルドネ)白 2022年3月リリース

【2021年10月入荷】
やや濃い黄色。洋梨やパイナップル、白桃、花の蜜など芳醇な香りに、白い花の華やかさ、黄柑橘やフレッシュハーブの爽やかな様子が加わります。口に含むと豊かな果実味と共に優しい甘みが舌先から中盤までゆっくりと馴染み、プラムや桃の果汁が滴るようなしずる感を想わせながら広がります。香り高い果実の印象に柑橘の内皮のほろ苦さやハーブのニュアンスが抑揚を、伸びやかな酸がボリューム感を整え輪郭を与えるように締まりを感じさせ、じんわりと溢れるように旨みがアフターへと続きます。華やかで円みのあるフルーティーな味わいは、麗かな春を想わせる穏やかな辛口の仕上がりです。
●Persanne/2019(ペルサンヌ:モンドゥーズ)赤 2022年3月リリース
【2021年10月入荷】
仄かに紫がかった中程度の赤色。グラスに顔を近づけるとハッとするような華やかな紫や赤の花々に引き込まれるような想像を掻き立て、それとともに熟した赤や黒のベリー系果実の香りが漂います。色合いの紫がかった様子や香りからも軽やかで引き締まった様子が伺え、アタックは小気味良い酸が印象的で、若々しい果実味と絡み合いながら馴染むように口中へと流れます。溌剌とした印象に甘やかでやや充実感のある果実味や赤紫蘇、オールスパイス、木の皮のような風味が徐々に重なり深みを与え、旨味感が後へと長く続きます。微細なタンニンが舌に残り地に足のついたような落ち着きを想わせ、弾むような果実味と共存しながら凛々しく品のある仕上がりです。一点の光が差し込む方向へ導いてくれるような角の取れた酸はモンドゥーズならではの魅力であり、この酸があることで長期熟成に耐え、妖艶さを引き出す力になっており、更なる熟成に期待が湧きます。
●Ermitures/2019(エルミチュール:ガメイ)赤 2022年3月リリース
【2021年10月入荷】
中程度の赤色。レーズンやカレンズなど小さな黒系果実のドライフルーツを想わせる香りに、新鮮なブラックベリーや赤い果実の香りが加わります。ミディアムタッチのアタックで奥へと進むにつれ、軽さの中に凝縮した赤や黒系果実の緻密なエキスが大きく膨らんでいきます。例年に比べてアルコール度数が高めで風味はしっかりとしていますが、伸びやかな酸と赤い果実のピュアな印象が軽やかさを引き出し重たさがなく、加えて、控えめな甘さやビターな風味、クローブのようなスパイスなどがほどよく溶け込むことで、奥行きや上品で落ち着きのある雰囲気を感じさせます。この先の熟成で更にしなやかさと繊細な様子が引き立ち、だしのような旨味を伴うエレガントなスタイルへと変化していくことでしょう。
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