Anders Frederik Steen & Anne Bruun Blauert

●Should we just rely on luck?/2022(サンソー、シャルドネ、グルナッシュブラン&ノワール、シラー、メルロー)ロゼ微発泡 2025年11月リリース

【2023年12月入荷】王冠
ル・マゼルの葡萄を使用。品種ごとにダイレクトプレス。発酵中に全ての果汁をブレンドして、糖度30g/L以下になった時点で瓶詰めして、瓶内で発酵と熟成。
オレンジがかったやや淡い赤色。苺やフランボワーズ、グレナデンシロップ、クランベリージュース、アセロラ、プラムといった赤い果実に、小さな赤いバラ、ローズヒップ、仄かにドライハーブを想わせるニュアンスが加わります。口に含むと、ピリピリと舌の上を弾むようなガスが感じられ、明るく華やぎのある赤い果実の風味が軽快に膨らみます。揮発酸はやや高めながら、わずかな残糖とザクロが弾けるようなキリッとした果実由来の酸が調和し、甘酸っぱいチャーミングな果実味と相まって、溌剌とした印象が引き立ちます。ドライフラワーやドライハーブの風味、僅かな塩味がアクセントとなり、可憐な果実の風味に奥行きと抑揚を与えます。微細なガスや甘みがありますので、よく冷やしていただくことで、全体が引き締まり、いっそう軽快感が際立ちます。なお、抜栓2日目は、室温では甘みと果実味のバランスがやや崩れる印象を受けますので、抜栓当日に甘酸っぱい豊かな果実味を存分にご堪能いただくことをお勧めいたします。翌日にお召し上がりの際は、冷えた状態を保つことで引き締まった味わいを感じていただけるかと思います。
●Weightless Fingers/2023(グルナッシュ・ブラン60%、グルナッシュ・ノワール40%)ロゼ 2025年11月リリース
【2025年2月入荷】
5日間かけてゆっくりとダイレクトプレス。ファイバータンクで発酵と熟成。
仄かにピンクがかった淡いオレンジ色。熟した黄桃やプラム、アプリコットといった芳醇な果実に、バラなどの花束のような華やかさ、紅茶のエレガントな香り、仄かにミルキーなニュアンスが加わります。口に含むと、プラムや桃から滴り落ちる果汁を想わせるシズル感があり、瑞々しくジューシーに広がります。アタックから中盤にかけては、豊かな果実味とフローラルな風味が調和し、次第にミルクティーを想わせるまろやかで上品な印象が現れます。アフターにかけて、黄桃の核のような芳ばしさが感じられ、円みのあるフルーティーな味わいにほどよい骨格を与えています。
●Hold me closer/2022(ソーヴィニョン・ブラン45%、シャルドネ40%、マルサンヌ15%)白 2025年11月リリース
【2023年12月入荷】
ル・マゼルの葡萄を使用。ソーヴィニョン・ブランとシャルドネを一緒に4日間かけてゆっくりとダイレクトプレス。発酵途中に2021年のマルサンヌのワインをブレンドして、フードルでさらに9ヶ月間の発酵と熟成。
黄みがかった黄金色。りんごやマスカットリキュール、白いレーズン、りんごの蜜、黄柑橘の蜂蜜漬けを想わせる芳醇な果実に、白い花の華やかな香りが重なります。口に含むと、充実感のある香りの印象に対して、張りのある酸がしっかりと全体を支えており冷涼感が感じられます。舌先をかすめるガスが溌剌とした印象を与え、マスカットの粒を皮ごと頬張った時のような爽やかさと、緑茶のような旨みや穏やかなタンニンが溶け込む緻密な果実味が、軽やかに広がります。冷やしていただくことで、膨らみのある果実味を引き締め、柑橘や白葡萄の清涼感がより際立ち、いっそうフルーティーな印象をお楽しみいただけます。抜栓翌日は、温度が上がると果実味の輪郭がやや緩み、軽い豆のニュアンスが現れる場合がありますので、冷えた状態を保つことで、初日のバランスそのままにお召し上がりいただけます。
●We can do what I can’t/2018(シラー)赤 2025年11月リリース
【2019年12月入荷】王冠
全体の80%をダイレクトプレスしたジュースに、除梗した葡萄を3週間マセラシオン。ファイバータンクで発酵と熟成。2019年4月にスーティラージュを行い2019年5月瓶詰め。
入荷してから約6年の時を経て、ようやくご案内できる運びとなりました。入荷当初から5年半ほどは、揮発酸とグレーピーな印象が際立っており、正直いつになれば飲み頃を迎えるのかと思い悩む日々が続きました。それでも年に3〜4回のペースで状態を確かめていたところ、6年目に入る頃からわずかな変化が感じられ、そして10月のティステングでは、スタッフ全員が驚くほど印象が一変。若々しさと角の取れた口あたり、熟成由来の複雑さが調和し、今回のリリースに至りました。
仄かにオレンジがかったルビー色。ブラックベリーやブルーベリー、巨峰などの黒系果実を主体とし、赤い果実の果汁や小梅、赤紫蘇、ドライフラワーやドライハーブ、仄かにスモーキーなニュアンスが加わります。わずかに糖分が残る状態で発酵が進んだことで、仄かな甘みを残しつつも辛口寄りの印象へと変化しており、ピリピリと微細なガスが弾むような軽快さを感じさせます。揮発酸はやや高めながらも、ピュアな赤い果実の果汁のような瑞々しさ、若々しく香り高い黒系果実の風味、ドライフラワー、黒葡萄の果皮をかじった時のような少しビターな風味や微細なタンニンが一体となり、不思議と嫌味がありません。アフターにかけて、軽くスモーキーな風味と赤紫蘇などのニュアンスが現れ、旨みが感じられます。フレッシュな若々しさと、落ち着きを帯びた熟成感とが共存する、調和の取れた仕上がりです。
*下記3アイテムに関しましては、ローラン・バーンワルトの葡萄を使用しております。酸化熟成のため抜栓後も安定感があり、セラーや冷蔵庫で保管していただければ1ヶ月以上ゆっくりとお楽しみいただけます。
●Tout ce qui est beau revient/500ml/2020(トゥ・セ・キ・エ・ボー・ルヴィアン2020年:ゲヴェルツトラミネール)白酸化熟成 2025年11月リリース
【2025年2月入荷】
ダイレクトプレス。ファイバータンクで6ヶ月間の発酵。その後、300Lの樽で36ヶ月間の酸化熟成。2024年5月瓶詰め。
黄みがかった黄金色。りんごの蜜やコンフィチュールのような充実感のある果実に、黄色の花や蜂蜜、紅茶、ドライハーブが重なり、さらにビターカラメルやカカオの香りが加わることで、ほどよくアロマティックでありながら、豊かなコクと複雑さを備えた様子が窺えます。口に含むと軽い酸化のニュアンスが感じられますが、重厚すぎることがなく、小気味よいシャープな酸が溶け込み、果実味や旨みを引きたてつつ滑らかに広がります。ゲヴェルツトラミネール由来の華やかさや甘やかな風味を残しながら、乳酸的なまろやかさや酸化熟成による旨みが絡み合い、ビターな風味がコクや奥行きを与え余韻に長く続きます。
●Palpite un peu comme un coeur sauvage/500ml/2017(パルピット・アン・プゥ・コンム・アン・クゥール・ソヴァージュ2017年:ピノ・ノワール70%、ゲヴェルツトラミネール30%)白酸化熟成 2025年11月リリース
【2025年2月入荷】
2品種一緒にダイレクトプレス。ファイバータンクで6ヶ月間の発酵。その後、300Lの樽で5年間の酸化熟成。2023年5月瓶詰め。
濃い黄色。りんごのコンフィチュールを想わせるほんのりと甘やかな香りに、ビターカカオ、若草やフレッシュハーブ、フュメ香が重なります。揮発酸によるわずかな刺激はあるものの、全体の調和を損なうことはなく突出した印象は受けません。アタックに感じられるゲヴェルツトラミネール由来の優しい甘やかさやと、ほどよくアロマティックな風味が舌先に留まり、冷涼感のあるタッチで軽やかに広がります。酸化由来の旨みが溶け込む果実味に、ビターなニュアンスが落ち着きや深みを与えます。さらに清涼感のあるハーブや張りのある果実由来の酸が抑揚をつけ、味わいを引き締めます。アフターにかけて本枯節のような風味が現れ、旨みと複雑性に富んだ余韻が長く残ります。
●Aging a wildflower on the last page of my favorite book/500ml/2013(ピノ・グリ)白酸化熟成 2025年11月リリース
【2025年2月入荷】
ダイレクトプレス。ファイバータンクで6ヶ月間の発酵。その後、300Lの樽で10年間の酸化熟成。2024年5月瓶詰め。
黄金色。抜栓直後は少し香りが控えめに感じられますが、開いていくにつれて、ビターカカオやカラメル、りんごのコンフィチュールやパンデピス、スモーキーなニュアンスが調和し、奥行きのある複雑な香りへと深まっていきます。雑味のない冷涼感のあるタッチで軽快感があり、滑らかなテクスチャーで口中へと沁み渡ります。緻密な果実味に乳酸的なまろやかさやスモーキーな風味、長期酸化熟成の中で培われた旨味と複雑な要素が溶け込んだ味わいが大きく膨らみます。キレのある酸、ビターカカオや塩味が全体を引き締め、エネルギーに満ちた風味を際立たせます。わずかに喉を刺激する揮発酸を感じますが、豊かなコクや穏やかな甘みが調和し、嫌味はありません。抜栓から数日経ていくにつれて、果実の充実感やスパイスなどの風味が一層深まり、ゆっくりと時間をかけて味わっていただけるスタイルとなっています。
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