Raphael Monier – Rata-Poil

●Va Donc/2017(ヴァ・ドン2017年:シャルドネ)白 2021年4月リリース

【2019年5月入荷】
やや濃い黄色。熟した黄柑橘や蜂蜜、メレンゲ菓子などほんのりと甘みを感じさせる香りに、レモンや青りんご、白いメロン、フレッシュハーブなど爽やかな香りが加わり、また、僅かに鉱物的なニュアンスも感じられます。蜜などのやや充実した完熟感のある風味に、柑橘や青りんごなどの清々しい酸や風味が重なり全体を引き締めます。僅かにシュクレフィレ(糸飴)のような芳ばしさがコクを、乳酸的なまろやかさが旨味を引き出し、若く新鮮でフルーティーな様子とバランスを取りながら、旨味感が長く残る優しい辛口の仕上がりです。
●Agape/2018(アガペ2018年:サヴァニャン)白 2021年4月リリース
【2020年7月入荷】
キラキラとした中程度の黄色。早生みかんや文旦、日向夏などの和柑橘、加えてメロンやみかんの葉、ブリュレのカラメルのような芳ばしさがやや感じられます。また、テロワール由来の火打石や煙、カレースパイスを想わせる香りも僅かに見受けられます。完熟した果実や黄柑橘のピールの砂糖菓子をイメージさせる風味、それに付随した甘さのニュアンスに張りのある酸が加わりしっかりと芯を捉え、柑橘の内皮のほろ苦さのような風味と相まって引き締まったアフターへと続きます。円く完熟した果実のアタック、スッキリ感のある飲み心地と溢れる果実味、旨味とコクがほどよく残る味わいです。
●Par Ici/2018(パル・イシィ2018年:プールサール)赤 2021年4月リリース
【2020年7月入荷】
仄かにオレンジがかった中程度の赤色。グレナデンやさくらんぼのコンポートなどの果実香を主体に、ドライフラワーやドライハーブの印象がやや加わります。舌先に一瞬ピリッと刺激を感じる程度のガスがあたり果汁感溢れるジューシーな飲み心地で、甘やかさを伴う熟した若々しい赤い果実のしっかりとしたエキスが広がります。また、全体に瑞々しさと張りを与えるクランベリーや赤すぐりのような伸びやかな酸が感じられ、ドライハーブやスパイス、フュメ香などのアクセントが加わり抑揚や奥行きを感じさせます。現在は可愛らしく甘酸っぱい果実味とやや落ち着いた雰囲気をもたらす枯れ感や旨味とのバランスの良さが楽しめます。この先熟成していくにつれ妖艶で上品な様子が引き出されていくことでしょう。
●Par La/2016(パル・ラ2016年:プールサール)赤 2021年4月リリース
【2017年11月入荷】
やや淡いテラコッタ色。苺やなつめ、無花果などのドライフルーツを想わせる香りに、ポプリやドライハーブ、きび砂糖、土や根菜のような香りが混ざり複雑性を感じさせます。香りに感じられた凝縮感のある果実の風味だけでなくザクロの粒が弾けるような甘酸っぱい風味も感じられ、奥深い熟成感だけでなくキュッと引き締まった愛らしさが調和良く残る味わいです。入荷後3年4ヶ月の長い熟成を経て複雑な風味だけでなく、軽やかで優しいタッチ、エレガントな雰囲気が引き出されています。舌に僅かに残る微細なタンニンは、入荷時に感じられた色合いが濃くパワー溢れる果実味だったことを回想させるように足跡を残しています。
●Par Ici/2016(パル・イシィ2016年:プールサール)赤 2021年4月リリース
【2018年4月入荷】
やや淡いレンガ色。赤い果皮を持つ苺やクランベリー、りんごなどのドライフルーツの香りに、ドライフラワー、ローズヒップやハイビスカスなどのハーブティー、ナツメグやクローブなどのスパイスを想わせる香りが加わります。入荷から約3年の長い熟成期間を経て今回のリリースとなりますが、こちらも複雑性や上品な印象は大いに引き出されており、Par La2016年に比べやや明るさや瑞々しさを伴う軽やかさが感じられます。控えめな甘さながら凝縮した果実やドライフルーツ入りのパウンドケーキの風味、しおらしい華やかさを想わせるドライフラワーなど様々な要素が重なり、充実感と品のある複雑な風味をお楽しみ頂けます。
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