Les Vigneaux

●Suspens/2014(サスペンス2014年:シャルドネ)白 2023年4月リリース

【2022年11月入荷】王冠
ダイレクトプレスの後、半分を大樽、半分を小樽で発酵と熟成。やや残糖が残っていた事で再発酵防止のため王冠で打栓しておりますが、ごく僅か舌先をかすめる微細なガスが感じられる程度です。
やや濃い黄色。マスカットマリネや白桃、青りんごなどを想わせる果実の香りに、レモングラスや柑橘ピールなど爽快感を想わせる香りが加わります。口に含むと白葡萄を粒ごと頬張り果皮から弾け出る果汁を想わせる瑞々しさ、マスカットのコンポートに柑橘をキュッと搾ったような、爽やかで甘酸っぱい風味が溌剌とした印象で広がります。喉を少し刺激するような揮発酸が感じられますが、フルーティーで甘やかな果実の風味と相性良く溶け込みネガティブな印象は受けず、それがあることで香りの膨らみや甘みの広がりを引き締めており、甘さが後を引かずスッキリとした果実味が残ります。醸造から約8年の時を経て今もなお、弾むようなフレッシュ感や可憐な果実感を楽しめる味わいです。
●Viognier des L’Aube/2020(ヴィオニエ・デ・ローブ2020年:ヴィオニエ)白 2023年4月リリース
【2022年11月入荷】
ダイレクトプレスの後、トロンコニックで発酵と熟成。
淡いレモンイエローの色合い。白桃や淡く薫るパイナップル、ライチを想わせる果実香に、沈丁花など白い花を想わせるかぐわしさ、柑橘やフレッシュハーブの爽やかな香りが加わり、アロマティック過ぎることなくほどよい芳香が漂います。樽で熟成させることにより口当たりは柔らかく、フレッシュ感のある果実味にまろやかな印象を与え、伸びやかな酸は華やぐ果実味を支えながら冷涼感のある清らかな飲み心地で広がります。白桃やライチなどの芳醇な印象にレモンや柑橘の内皮などの爽快感やほろ苦さがアクセントとなり、フルーティーな果実味に抑揚や旨味が感じられる優しい辛口の仕上がりです。
●Salto/2019(サルト2019年:シラー60%、メルロー30%、シャルドネ10%)赤 2023年4月再リリース
【2022年11月再入荷】
2022年6月に販売致しましたアイテムの再入荷となります。前回販売時より約10ヶ月経過しておりますが、スタイルに大きな変化はないものの、色合いはやや淡く、更に赤い果実のニュアンス、繊細さや妖艶な様子が引き出された印象を受けます。
数日間のマセラシオン。コンクリートタンクで発酵と熟成。
やや淡いルビー色。苺やフランボワーズのコンフィチュールなど充実感のある赤い果実に、苺果汁を想わせる新鮮な果実の香りが混ざり、加えて生花のバラの華やかさ、針葉樹の葉やヒノキのお香、ウッディムスクなど森林を想わせるような香りが感じられます。冷涼感のある軽やかさで伸びやかに流れ込み、透明感のある果汁のように繊細な飲み心地で赤い果実の風味が広がります。ヒノキなどの清涼感のある風味やお香のようなたおやかな印象は、上品な果実味に抑揚や妖艶な雰囲気を与えています。この先の熟成で、更に繊細な赤い果実に艶やかな様子が溶け込んでいくことでしょう。
●Tandem/2019(タンデム2019年:グルナッシュ、シラー)赤 2023年4月リリース
【2021年8月入荷】
シラーは除梗し、グルナッシュは全房でコンクリートタンクでセミ・マセラシオンカルボニック。その後、600Lの樽で熟成。
仄かにオレンジがかったやや淡い赤色。グレナデン、苺など赤い果実のリキュールやコンフィチュールを想わせる果実香に、土、ポプリ、クローブなどの香りが伺え明るい果実の印象に深みを感じさせます。入荷当時は黒系果実を主体としたドライフルーツなど凝縮感のある果実味で力強く硬質な印象を抱きましたが、約1年8ヶ月寝かせたことで赤い果実の風味や繊細な飲み心地、上品な様子が引き出されており驚きすら感じるほどです。軽やかに流れるようなタッチで、やや充実したピュアな赤い果実の風味が上品な印象で口中に留まり、アフターにかけてクローブやオールスパイスなど甘苦い風味、ビターカカオなどを想わせる風味がほどよく重なっていき深みやコク、奥行きを感じさせます。明るい果実味やこなれ感、ほどよい複雑性が絡み合うミディアムスタイルです。
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