Maison Moritz Prado

●Nous Sommes Libres Pet Nat/2021(ヌ・ソンム・リーブル・ペットナット2021年:ピノ・ブラン30%、ピノ・グリ30%、リースリング20%、ゲヴェルツトラミネール10%、ピノ・ノワール10%)白微発泡 2024年6月リリース

【2023年2月入荷】王冠
ゲヴェルツトラミネールは全房で7日間のマセラシオン。その他の葡萄はダイレクトプレスしてステンレスタンクで6ヶ月間の発酵と熟成。冷凍しておいたゲヴェルツトラミネールのフリーランジュースを加えて二次発酵。ノンデゴルジュマン。品名はペットナットですが二次発酵させています。
濁りのあるややオレンジがかった濃い黄色。黄桃や黄プラム、ミラベル、りんごやパイナップルのコンフィチュール、安政柑などの柑橘やピール香りに、レモングラスやヴェルヴェンヌ、カモミールなどのドライハーブやドライフラワーのニュアンスが加わり複雑性や深みが感じられます。僅かにとろみがかった様子が伺えますが、口中では気になることはありません。柑橘の粒が弾けるようなキレのある酸とピリピリと舌を刺激する程度の細かな泡を伴い、黄色の果肉を持つ果実の甘酸っぱい風味が軽快に広がります。空気に触れると色合いは褐変しやすく、その変化とともにドライアプリコット、レモングラスやオレガノなどのドライハーブ、台湾ウーロン茶などを想わせる風味が重なり、更に深みが奥行き、複雑性に富んだ味わいが引き立ちます。時間の経過で果実味は酸化的になりやすいため、抜栓後は日数をかけずにお楽しみいただくことをお勧めいたします。
●Pinots Terroir de Roche/2022(ピノ・テロワール・ド・ロッシュ2022年:ピノ・グリ40%、ピノ・ブラン30%、ピノ・ノワール30%)白 2024年6月リリース
【2023年12月入荷】
ピノ・グリを除梗して5日間のマセラシオン。ピノ・ブランとピノ・ノワールはダイレクトプレス。発酵終盤にブレンドしてタンクで8ヶ月間の発酵と熟成。
仄かに青みがかったやや淡い黄色。熟した晩柑や早生みかん、レモン、ベルガモットなどの爽やかな柑橘の香りに、白い花、柑橘ピールや内皮、シュクレフィレ、火打石などの香りが加わります。小気味良いシャープな酸が感じられ、熟した早生みかんなどの柑橘の風味が溌剌と広がります。凛々しさのある酸は全体を引き締めながら軽快感や伸びやかな様子を引き立て、それでいて口中に留まる風味は不思議と鋭角な印象は受けず、たっぷりと旨みが絡み合う柑橘の清涼感が感じられます。アフターには甘酸っぱい黄柑橘の風味とシュクレフィレのような芳ばしさが残り、爽やかな中にほどよいコクと旨みが残ります。
●Pinot Noir Terroir de Roche/2022(ピノ・ノワール・テロワール・ド・ロッシュ2022年:ピノ・ノワール)赤 2024年6月リリース
【2023年12月入荷】
10%は全房で、90%は除梗して一緒にマセラシオン。プレスした後、80%をステンレスタンク、20%を228Lの樽で8ヶ月間の発酵と熟成。瓶詰め前にブレンド。
鮮やかなルビー色。熟した苺やグリオットチェリーのコンフィチュール、ドライ苺、グレナデンなど充実感のある甘さ控えめの赤い果実香りに、ドライフラワーやお香、土、カルダモンやコリアンダーパウダーなどのスパイスの香りが加わり、しっとりとした落ち着きのある印象を受けます。冷涼感のある軽やかな飲み心地で、上品な様子を伺わせながら滑らかに口中へと沁み渡ります。口当たりは繊細ですが、口中に膨らむ風味は赤い果実のほどよい凝縮感にポプリや土、スパイス、ビターな風味、微細なタンニンが溶け込み深みや奥行きを感じます。この先の熟成で更に柔らかくエレガントな様子が引き出されていくことでしょう。
●Pinot Noir Clos du Sonnenbach/2019(ピノ・ノワール・クロ・デュ・ソンネンバッハ2019年:ピノ・ノワール)赤 2024年6月リリース
【2023年12月入荷】
20%は全房で、80%は除梗して一緒にマセラシオン。プレスした後、50%をステンレスタンク、40%を樽、10%をジャーで11ヶ月間の発酵と熟成。瓶詰め前にブレンド。
仄かにオレンジがかったやや淡い赤色。苺のコンフィチュールやドライフルーツ、フランボワーズソースなどの華やぎのある甘やかな赤い果実の香りに、葉付きの苺の新鮮な果実やフレッシュハーブ、オールスパイスやクローブの甘苦いスパイス、腐葉土などの香りが感じられ、色合いや香りからも複雑性や冷涼感のある軽やかなワインであることが伺えます。雑味のないミディアムタッチで、苺などの甘やかで充実感のある果実味に、フランボワーズやバラを想わせる華やかさ、木の皮やカカオ、スパイスの甘苦さやビターな風味が調和しながら大きく口中へと広がります。口当たりの繊細さとエレガントな様子、果実の緻密なエキスとビターな風味などが溶け込む複雑な味わいの中に、赤い果実の可愛らしい様子が垣間見られる仕上がりです。
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